湿度の違い

2011.01.31.11:30

 先日兵庫県に行ったときに見慣れない光景を目にしました。WS000196.jpg

 この時期に布団を外に干しています、富山では冬に布団を外に干すことはほとんどありません。
 晴れている日が少ないということもあるのですが、冬に外で布団を干すという感覚がありません。

 太平洋側の冬は乾燥しているとか富山の冬は洗濯物が乾きにくいなどといった話はよく耳にしますが、調べてみても富山の冬は他の地域よりも湿度が高いことが分かりました。
 でもちょっとおかしい話です、湿度が高いのにどうして床に隙間が空くのでしょうか? 相対湿度と絶対湿度の両方を調べて見ました。

 相対湿度:現在の温度で飽和する水蒸気の量に比べてどれだけ水蒸気があるかを%で示します。
 絶対湿度:現在の空気中に含まれている水蒸気の量をg/m^3で示します。

 乗車率100%の電車は混んでいると分かりますが何人乗っているかは分かりません、また100人乗っているというだけではその電車の混み具合が分かりません。
 100人のっている電車の乗車率は50%と言えば定員200人の電車に100人しか乗っていないので空いている状態だと分かります。

 屋外相対湿度 92%、絶対湿度 4.9g/m^3
 屋内相対湿度 57%、絶対湿度 11g/m^3

 室内は温度が高いので相対的に湿度は下がって見えますが水蒸気の量は外よりも多いことが分かります、仮に屋外の絶対湿度のままで現在の室温まで上げると屋内相対湿度は25%になってしまいます、洗濯物など生活の中から出てくる水蒸気もありますが湿度が下がりすぎないように木が放湿してくれる代わりに床に隙間が空くことが分かってきました。

馴染む床

2011.01.30.00:01

 裸足で生活していると足から伝わってくる感触に敏感になってきます。
 温度差やゴミなどわかりやすいものもありますが、今まで見逃していた感触もありました。

 馴染むという感触なのですが、日常の生活でよく踏むところと、ほとんど踏まないところでは汚れもそうですが床の状態も違っていてよく踏んでいる場所は足によく馴染んでいます。
 言葉で表現するのが難しいのですが、足に馴染んだ床は他の場所と比べて触り心地が良いのです。

 杉床の特徴はサラサラしていて気持ちが良いのは間違いないですが、足に馴染むことも結構魅力的な部分だと思います。
 ただ、馴染むには時間がかかりますし汚れの方が目に付きやすいですが、裸足で生活することでいつの間にか細かいざらつきも磨かれて脂でツヤも出てきたようです。

 そういえば林業家が提供している”こもれび”という表面に熱圧処理された床板があって住宅展示場の2階に未処理の床板と張り分けてある部分があります。
 触った感じはこもれびの方が何となく良さそうぐらいにしか思っていませんでしたが、こもれびの床は足に馴染みやすいのかもしれません。

実生

2011.01.29.00:01

 山に植林する杉の苗には挿し木で育てたものや種から育てたものがあります。
 種から発芽させたものを実生(みしょう)と言います。
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 どうしてわざわざ種から育てるのでしょう?
 挿し木は親木のクローンですが、種から育った苗は一本ずつ違います。
 優秀な木の種であっても花粉はどこから飛んでくるか分かりませんから苗はそれぞれ違う性質をもっていることになります。

 中には親以上に優秀な木が出来る場合もあります。
 林業家は長い時間をかけて優秀な杉の木を生み出そうとしているわけです。

 植林した苗が全部家の材料になるわけではありません、間伐などを経て最終的に残っているのは植えた苗の半分以下ですし、大黒柱に使える木になると2,000本伐採して10本とれるかどうかという世界だそうです。

 そんな話を聞いて我が家の大黒柱を眺めていると100年ぐらい前に数千本植えられた実生の苗に偶然が積み重なって我が家にやって来たことがうれしくなります。

 もうすぐ林業家が企画してくれる植林ツアーがあります、林業家の仕事を体験したり、本物の木の魅力を教えてもらえる良い機会です。
 私たちは家から遡って実生の苗を見ることになりますが、植林ツアー参加の後に見る家はちょっと違って見えると思います。

床暖房と費用

2011.01.28.00:05

 我が家の床暖房は灯油を燃料とする温水式です。(浴室、階段、収納以外の場所に床暖房を設置)
 11月にスイッチを入れて翌年の4月下旬までつけっぱなしで生活しております。(富山県富山市)

 温水の設定温度は真冬で38℃、それ以外は35℃にしています。電気使用量

 灯油は床暖房使用分だけで11月から4月までに1,600~1,700㍑ぐらい消費します。
 このほかに電気料金もかかりますから、床暖房だけでどれだけかかっているのか調べてみました。

 計測している電気使用量のデータから夜間使用量(22:00~8:00)を抜き出します。
(夜間使用量は変動が小さい)

 床暖房を運転している時期と使っていない時期の使用量を比較します。
 差分を一日の使用量に換算して料金単価をかける方法で算出しました。

 我が家では床暖房に一月平均2,910円の電気料金がかかっていることが分かりました。

 いろいろ測ったり調べたりしていると新しい発見があったり、生活を見直すきっかけになったりします。
 家の中に温度計や湿度計を置いておくだけでも結構いろんなことが分かるのでお勧めです。

床や壁の温度

2011.01.27.02:31

 放射温度計を使って床や壁の温度を測ってみました。
 まず、黒体テープを使って床や壁の放射率を調べてみましたが、室温程度であれば放射率を変更しなくても問題ないと分かったので放射率0.95のままで測りました。
 温水器の設定温度は温水器内部に貯まっている約12㍑の水の温度で、床を回って温度を下げて温水器に戻ってきます。

 温水温度 38℃
 外気温  1.4℃
 リビング室温 20.3℃
 床面(杉) 20度~23度
 壁や柱 18度前後
 天井 18度前後
 階段踏み板(杉)17度前後
 補助暖房 なし

(2011/1/27 01:30 富山県富山市)

 床面は場所によって38℃の温水が回ってくるところと温水器に戻っていく場所で温度の違いが見られました。

 階段の温度が低いのは階段下が収納になっていることが影響していると思われます。

 ロフトには床暖房が設置してありませんがロフトの床面も壁や柱と同じ温度でした。
 ロフトで掛け布団一枚で寝ている家族に聞いてみても寒さは感じないそうです。

 外壁に面している壁もだいたい同じ温度でしたが、窓に接している柱や窓の額縁は温度が下がっていました。(11度ぐらい)

 裸足で生活しているので床暖がない階段では温度差を感じますが冷たいと感じることはありません。

 温度だけ見ると我慢して生活しているように見えますが、床暖房はこのくらいの温度で十分快適に生活できます。

室内の温度差

2011.01.25.01:05

 我が家は浴室、階段、収納以外の場所に床暖房が設置してあります。
 家中どこにいても寒いこともなく快適なのですが、もう少し細かい部分の温度も測ってみました。(2011/1/24 午前8時 富山県富山市)

 外気温 1.5℃
 リビング 20.3℃
 窓際(障子なし) 15.8℃
 障子と窓の間 7.4℃
 室内湿度 51.5%
 屋外湿度 96%

 窓はペアガラスですがそれでも窓際の温度はリビングよりも4.5℃下がっています、窓際にいるとカーテンの隙間から冷たい空気が漏れてきますが室温よりも4.5℃冷たい空気が漏れていることが分かりました。

 障子には断熱効果があることは感覚的に分かっていたのですが障子紙一枚で12.9℃もの温度差を作り出しています。
 障子の近くにいてもどこから冷たい空気が漏れてくることもなく特別寒く感じることはありませんが障子の向こうは7.4℃しかありません。

 窓には結露はしていません、露点温度を計算してみると9.7℃なので計算通りなら窓に結露していなくてはいけないのですが障子戸や柱などがもう少し湿度を下げているのかもしれません。
 年に何度か窓の隅の方だけ結露することがありますので、今度は結露が見られたときに測ったみたいと思います。

サンドペーパー

2011.01.24.08:18

 木の家は汚れやちょっとした傷だったらサンドペーパーを使えば済みそうですが、我が家ではサンドペーパー使用厳禁です。
 柱が割れても、床に隙間が空いても気にしないのにサンドペーパー使用は厳禁です。

 プロが天然乾燥材の特徴として一位に挙げるのは色ツヤが良いことだと何度か書きましたがサンドペーパーは汚れも取れるし、ちょっとした傷だったら消すことも出来ますが、代わりに木の表面を潰してしまい色ツヤの深まりが出なくなってしまいます。

 木の表面をじっくり見ると細かい凹凸があって光の反射が違うことが分かります、細かい凹凸をサンドペーパーで潰してしまったらこの表情も無くなってしまいます。
 汚れていれば固く絞った雑巾で拭けばよいし、小さな傷やへこみは別の方法で対処することも出来ます。

 サンドペーパーが使えないことは大工さんにとってはとても気を使う大変なことなのですが、せっかく林業家が天然乾燥してくれて大工さんも気を使って建ててくれた家をサンドペーパーで台無しにしないように私たちも気をつけています。

お金の設計

2011.01.23.11:48

 住宅資金の準備は知らないことも多いし面倒なこともたくさんあります。
 どれだけの資金を調達できるかに始まって金融機関を決めたり、保険や登記、土地購入となるとさらにやることが増えてきます。
 金融機関ごとに金利の違いや使いやすさを調べたり、どこの会社のどんな住宅総合保険(火災保険)に加入するか、司法書士や不動産会社とのやりとりや地域によっては地域住民との約束事などを調べることも出てきます。

 ハウスメーカに相談すれば全部やってくれるのかもしれませんが、設計事務所は住宅の設計・監理はやってくれますがお金の設計まではやってくれません。

 ハウスメーカーがやってくれると設計事務所でもやってくれるように思ってしまいますが、お金の設計と建物の設計は別のものだと考えた方が良さそうです。
 とても面倒なことですが自分でやってみてはじめて分かることもあります。

 金融機関の中には住宅ローンに火災保険加入を条件に加えているところがあります。
 保険事故が発生しても保険金で貸付金を回収できる仕組みですが、金融機関は貸した金額以上の保険金は必要ないので、3,000万円で建った家に1,500万円のローンを組んだときは火災保険も1,500万円しか加入していないことがあります。

 私たちにしてみれば3,000万円の家だから当然保険金も3,000万円だと思ってしまいますが、保険事故が起きたとき思わぬ出費を強いられることもあります。
 お金の設計は住宅の設計よりも前に時間をかけて少しずつやっていく方が良いのかもしれません。

コンセント

2011.01.22.10:58

 建築士と相談しながら間取りが決まると山に家に使う木を注文します、それから3ヶ月から半年ぐらいかけて天然乾燥するわけですが待つ間に細かいところも決めていかなければなりません。 コンセントプレート

 キッチンや洗面、浴室など思いつくものだけでも結構たくさんあります。
 そんな中でコンセントプレートはどうしますかと建築士が聞いてきました。

 樹脂製でスイッチも大きいものと、写真のコンセントプレートのどっちにするか聞かれましたがコンセントプレートまで調べていなかったので戸惑いました。
 でも、何かあるから聞いてくるわけで自分でも少し調べてみることにしました。

 樹脂製は時間が経つと退色するがスイッチが大きいなど使いやすい。
 新金属プレートはスイッチは小さいが経年変化による退色はほとんど無い。

 早い話が機能面を取るか見た目の安定を取るかの違いなのですが、私は新金属プレートを選びました。
 木の色合いとよく合っているし、樹脂の経年変化による退色も好きじゃなかったからなのですが、新しいときだけじゃなくて時間が経った後にどうなるか考えることも木の家では多いように感じます。

 建築士は時間が経った樹脂製プレートを見ているし、スイッチが大きいと使いやすいことも分かっているからどっちにするかと聞いてきたわけです。
 後から気がついたことですが、コンセントプレートは部屋に必ずあっていつでも見えるところにあります、少なからず部屋の雰囲気に影響を与えているように感じています。

カーテン

2011.01.19.01:48

 カーテンは家造りの終わり頃にようやく選び始めることが多くそれまでに多額の資金を費やしていることもあって意外と苦労します。
 私は最初からカーテンにかかる費用を予算化していたので予算の範囲内で選べばいいと軽く考えていました。IMG_4002_convert_20110119014444.jpg

 ところがいざカーテンを選ぶ段階になってカーテンが空間に与える影響が大きいことを知って怖くなってきました。

 建築士に聞いても私が選べと言うし、素人の私がお店に行ってもなかなか決めることが出来ません。
 そんなときカーテン専門店でコーディネーターに出会いました。
 新築中の家も見に来てくれましたし、建築士が手がけた他の家も参考にしながら選んでくれたのが写真のカーテンです。

 特徴はカーテンが窓枠の内側に収まっていること、ヒダが無く、部屋全体に溶け込む色と言うことなのですが見た目は単純ですが素人の私には想像すら出来ないものでした。

 室内でカーテンが出しゃばらずそれでいてしっかり仕事もしてくれているのでとても気に入っています。

充填剤

2011.01.18.23:53

 真壁は柱が表に出ていますから柱と柱の間に壁があることになります。
 柱が割れて少し動いたりすると柱と壁の間に隙間が出来たりします、この隙間がクレームになると聞いて驚いているのですが我が家ではあちこちの柱と壁に隙間が空いています。

 隙間が出来ても昔の家とは壁の作り方が違いますから雨漏りがするとかすきま風が入り込むことは全くありません。
 でも場所によっては気になるところもあるので、アクリル系コーキング材で補修しています。
 補修と言っても必要なのはマスキングテープとコーキング材、ヘラで10分もあれば終わってしまうとても簡単な作業です。

 隙間を埋めるのであれば乾燥して隙間がもっとも広がっている今の時期に行うのが良いかもしれません。
 一度やると分かると思いますがマスキングテープを剥がして綺麗になった部分を見るとうれしくなります。

 最初はあまり目立たないところで練習してから目立つ隙間に挑戦することをお勧めします。
 そうそうヘラを使うときにヘラに付いた充填材が床に落ちることもありますから床も養生しましょう。

大工さんの名前

2011.01.17.19:03

 我が家には○○さんの階段、○○さんの玄関、あんちゃんのテーブルなど大工さんの名前がついた場所があちこちにあります。
 手作りの階段は一人の大工さんが最後まで組み上げてくれましたし、玄関や床の間も同じ大工さんが最後まで作ってくれました。 DSCN3744_convert_20110117225544.jpg 

 何人かの大工さんで手分けして家を作っていくのですが、毎日担当する場所が変わるわけでは無く担当した場所が出来上がるまで同じ大工さんが作ってくれました。
 それを見ていたので○○さんの階段などと言った名前がついたというわけです。

 同じ工務店で建てた家でも別の大工さんが作った階段はちょっと違います。
 手作りだからそうなるわけで何か問題があると言うことではありません。

 木の家を建てるときは毎日でも現場を見て欲しいと思います、仕事が忙しいとかいろいろあるとは思いますが、わずかの時間でも大工さんの仕事を見ることで教えてもらえることもあるし、住まい手がこれからメンテナンスしていく上でも大工さんの話はとても参考になります。

 新築現場で仕事を見つけるのもいいかもしれません、私は周りに落ちている釘拾いと仮設トイレ掃除を仕事にしていました。

 別に棟梁からやれと言われたわけではなく自分で勝手にやっていたのですが、家の周りに落ちている釘を拾っていてその種類の多さに驚きましたし、休憩時間に大工さんから話を聞くのも楽しかったです。

室内干し

2011.01.16.00:56

 富山の冬は外の湿度が90%を超える日が春まで続くので布団を外で干すことは出来ません。
 そこで布団乾燥機の登場となるのですが、木の家で生活を始めてから布団乾燥機を使っていません。

 理由は床暖房で暖かくなっている杉の床に布団を敷いておけば乾いてサラサラになるからです。
 家族は床に布団を敷いて寝ているのですが布団を敷いてから掛け布団を横にずらしておくだけで暖かいし、乾いて軽くなっているので気持ちよく眠ることが出来ます。

 洗濯物も室内で干すし、布団を広げていても木の家の調湿機能にはまだ余裕があるみたいで、窓に結露することはほとんどありません。
 浴室も風呂から上がったら浴室、脱衣室の引き戸は開けておきます、浴室や脱衣室の換気扇もあるのですが今の時期に換気扇を使うと氷点下の寒い空気を室内に引き込んでしまいます。

 洗濯物も布団も乾くのであれば風呂もということで換気扇を止めて引き戸を開けっ放しにしてみたところ、ジメジメすることなく乾いてくれるので換気扇は止めています。

 そのおかげで床暖房の設定温度を2度下げることが出来ました。(1月の対前年比で灯油50㍑以上節約)
 雨合羽は玄関に吊しておくだけで朝には乾いているし、長靴も厚めの新聞を床に敷いて上にのせておけば翌朝には乾いています。

 そんなに湿ったものを室内で乾かしたら変な臭いがすると思うかもしれませんが、木の消臭効果なのかどうかは分かりませんが帰宅して室内に入っても嫌な臭いを感じることはありません。

温湿度計

2011.01.15.11:15

 たびたび温度や湿度のことが出てきますが、我が家には温度計が5カ所、湿度計が4カ所に設置してあります。
 センサーはワイヤレスなので下駄箱の中や縁の下の温度を測ることも出来ます。

 温度センサーを取り替えても数値はほとんど同じですし、別の種類の温度計で測っても数値は同じであることから温度に関しては問題ないと思っています。

 ところが湿度は別の種類の湿度計で測ると数値にバラツキが出るので乾湿度計を使ったりしてなるべくバラツキが出ないようにしています。
 乾湿度計は普通の温度計と水で湿らせた温度計の温度差から湿度を割り出す湿度計で、湿度%という数字で出るわけではなく計算したり表を参照したりするので手軽さには難があります。

 室内温度は季節によって19℃から33℃を超えることまでありますが、湿度に関しては年間を通して45%~70%ぐらいの間に収まっていて季節によってゆっくりと変化しているようです。

 生活しながら温度や湿度の変化を見ていると夏は温度を下げるよりも湿度を下げた方が快適に過ごせるようですし、冬も温度を上げるよりも湿度を上げた方がこちらも快適に過ごせるように感じています。
 でも室温が34℃もあるときにいくら湿度を下げても暑いし、冬に湿度を上げすぎると窓に結露をしてしまいます。

 快適に生活できる室温の時に適度な湿度があれば一番いいわけですが、除湿器や加湿器を使わなくても温度さえ管理すれば家に使われている木が勝手に湿度をコントロールして快適な室内を作り出しているみたいです。

 昔から言われていることで私が何台もセンサーを使って測るほどのことでは無いのですが、測ってみてやっぱりそうなんだと今更納得しています。

補助暖房

2011.01.14.00:40

 ここ数日寒い日が続いたのでようやくエアコンを使い始めました。
 1階にある唯一のエアコンをつけ始めるのは19℃ぐらい、リビングは1時間ほどで22℃になります。
 リビングと吹き抜け上部(ロフト)に温度計があります。

 リビング 22.2℃
 ロフト  20.9℃
 リビング湿度47.7%

 エアコンを使っても生活している高さが暖まっていることが分かります。
 時間が経てばロフトも同じ温度になるのですが、最初にロフトが暖まってからリビングが暖まるのかと思っていました。
 エアコンを使うと湿度が下がりますが思っていたほど下がっていませんし、室内の空気が乾いているような感覚もありません。

 また、エアコンを使っている時間は午前中に使って午後には止めてしまいます。
 室温が一旦22℃~23℃ぐらいに上がってしまえば寝る頃まで20℃以上を保っているようです。
 エアコンは止めますが、床暖房はつけっぱなしです。

 床暖房の温度設定を上げても良いのですが設定温度を3℃上げると灯油の消費量が増えてしまいます。
 1月の消費量は1ヶ月460リットルぐらいなのですが、3℃上げると500リットルを超えてしまい1ヶ月に2回給油することになります。(タンクは480リットル)

 本当は床暖房だけで暖を採りたいのですがひとつきに900リットル分の請求が来るとちょっと辛いところがありまして、いろいろ試しているところです。

使い分け

2011.01.13.00:26

 我が家は杉の木が使われています。
 杉の木と言っても使う場所によって様々な使い分けがなされています。

 木の赤身の部分は腐りにくい成分がたくさん詰まっていると前に書きましたが、風雨にさらされる外壁や水を使う場所には赤身の材料が使われています。
 階段も杉の木ですが同じ場所を繰り返し踏んで角が減りやすくなりますから年輪の間隔が狭く目の詰まった木が使われています。

 さらに細かいところでは屋根の軒先部分も痛みやすいので赤身だけを使ったり、玄関の周り(方立て)も赤身が使われています。
 白太の部分はフシがない材料がとれる確率が高いので、床板に使うことも出来ます。

 家中赤身だけを使えばいいわけではありません、赤身は芯に近い部分ですからフシが出やすくなりますし、お値段も赤身と白太が混じった材料(源平)の方が安いので、赤身の良さを活かしながら全体の予算の中でバランスよく使い分けるのがよさそうに思います。

 工業製品だったら赤身調でフシなしの床板が欲しいと言えば何百枚でもすぐに届けられると思います。
 天然乾燥された赤身でフシなしの板が欲しいとなると簡単ではありません、何百枚も板を製材している中に偶然フシがない板が出てくる程度で家一件分を赤身で揃えようと思ったらそれこそ何年もかかってしまいますし、それなりの金額になることを覚悟しないといけません。

 痛みやすい部分には痛みにくい材料を使うなど適材適所に使い分ける工夫が活かされているのも本物の木の家の魅力だと思います。

木の値段

2011.01.12.01:20

 家に使われている木でもっとも高価なのはどこに使われているどの木だろう?
 この柱はいくらなんだろう?
 そんな疑問に答えられるのは大工さんでも簡単じゃないみたいです。

 値段だけでいうと我が家の場合は大黒柱がもっとも高額なのですが、8寸角で長さが6メートルあります。
 金額が似ている柱がもう一カ所ありますがこっちの柱は4寸角で長さも3メートルしかありません。
 さてどっちが高価なのでしょうか。

 答えは4寸角の柱で同じ容積に換算すると二倍ほど開きがあります。
 柱一本ごとの金額を見るよりも同じ容積に換算した方がわかりやすくなるのですが大工さんには単価が分かりませんから仕入れ伝票から様々な大きさ、長さの木を容積換算して算出することになります。

 我が家の木は産地で乾燥、製材までされて大工さんのところにやって来ました。
 私の手元には家に使われている木の一覧があってどんな木をどこにどれだけ使っているかが分かります、もちろん木の単価も書かれているので、どの木がどれだけの価値があるのかすぐに分かります。

 同じ太さでも長い方が手間がかかりますし、同じ太さ長さでも赤身だけの木はやっぱり付加価値の分だけ高くなってることが分かります。
 価値が分かってくると木の家の歴史と文化の流れそのものが見えてきます。

 我が家に使われている木の量は1坪1立方メートルぐらいですが、使われている木の量よりもその場所にふさわしい木が正しい場所におさまっていることがうれしいです。

調湿性

2011.01.11.00:22

 木の家は調湿性があるとか、木は呼吸するとかよく言われますが生活してみてどのように感じるのかよく分からないところがあります。
 我が家で木が室内を調湿していると感じる場面としては


 ●冬の乾燥した時期には床に隙間が空くが、梅雨時期には元に戻る。
 ●乾燥した時期は浴室の換気扇を使わなくても入口を開けっ放しにしておけば乾く。
 ●梅雨の時期でも室内で洗濯物がよく乾く。
 ●梅雨でも床のサラサラ感が変わず、裸足が気持ちよい。
 ●夏は室温が32度ぐらいまではエアコンはつけなくても不快に思わない。

 こうした場面は日常の生活で快適だ!と話題になるような場面ではありませんが、年間を通して木が室内を調湿してくれていることだけは確かなようです。

 もう一つ挙げると8月に親戚の自宅で葬儀があって多くの参列者が室内で寿司詰め状態の時がありました。
 エアコンはあるのですが全く効いている様子もなく、周りの方々は汗をぬぐいながら不快な様子でしたが私たち家族だけはケロッとしていました。
 後から子供たちに聞いてみても、暑いけどそんな汗が噴き出すほどでもなかったと平気な様子です、どうやら暑さに慣れているというか体が上手に体温をコントロールしているようです。

 木の家は夏の蒸し暑さも冬の乾燥も不快じゃない程度に緩和してくれているように思っています。

 今は外が-2.9℃、吹き抜けのあるリビングが21.4℃、湿度はリビングで54%あります。(2011/1/11 0:10 富山県富山市)
 暖房は床暖房だけですが室内で洗濯物を干しています。
 湿度は乾湿計と気圧のデータを使って算出しています。
 そうそう、冬は乾燥すると言いますが朝起きてのどがカラカラってことはありません。

2011.01.10.00:16

 引き渡しの時に畳屋さんが棒で畳を叩きながら「こうして叩くと泥が出てきますが、最初だけですからね。」と教えてくれました。
 泥が出る畳なんてそんなの嫌だ!と思う方もいらっしゃるかもしれません。

 どうして叩くと泥が出るのでしょうか。
 畳表には国産もあれば外国産もあるし、藺草(いぐさ)じゃなくて和紙やビニールやポリエステルなどを使ったものまでいろいろあります。
 藺草は水分をたくさん含んでいますから乾燥が必要です、この乾燥過程が遅いと葉緑素が分解されてしまい変色が早くなってしまいます、泥に浸けることで乾燥が早くなって葉緑素の分解が押さえられるので畳の色が保てるというわけです。

 もちろん泥が出ると言っても普段の生活で座ったら服に泥が付くという話じゃなくて棒で叩くと細かい泥がほんの少しだけ表に出る(最初だけ)程度なので泥染めのことさえ知っていれば何の問題もないし、逆に天然の藺草が使われている証拠として喜ばしいことだと思います。

 和紙やビニール、ポリエステルの畳表は色も変わらないし、ダニもつかない、汚れもすぐに取れる、耐久性もあります。
 藺草は色も変わるし、汚れをほっとくとシミになりますし、使われる環境によってはダニやカビの発生もあります、さらに畳表の張り替えというメンテナンスも必要です。

 それでも藺草が使われ続けているのは、風合いと肌触りが勝っているからのように感じています。
 藺草の畳表と言ってもお値段は様々です、藺草か化学畳かの選択は薄茶色になったとき色が揃う畳のグレードと化学畳の比較をお勧めします。
 でも実際に畳を選ぶなんて素人の私たちには無理があるし、他にたくさん決める物もありますからとりあえずこれ!って決めてしまいそうです。

 私の場合は建築士が全体の予算の中で畳職人と相談して決めてくれました。
 私が決めたのは畳縁の色だけですが、青かった畳が薄茶色になった今になってようやく選んでくれた畳の価値に気がついている次第です。

クマバチ

2011.01.09.01:25

 家から大きな蜂が飛んでいきました、あれ?と思って飛び立ったところを見てみると物置の棚に大きな穴が開いています。
 様子を見ていたら蜂が戻ってきました、大きな蜂が我が家に穴を開けていたのです。
 大変だと言うことでまずは蜂をよく見て調べてみることにしました。

 クマバチという蜂で木に穴を開けて巣作りをするとても温厚な蜂だと言うことが分かりました。
 ずんぐりした体型ですがとても大きいし羽音も大きいのでどう猛な蜂だと思ってしまいます。
 名前もクマンバチ(スズメバチ)と似ているし、紛らわしいのですが人間を攻撃してくるような蜂では無いことが分かって一安心です。

 でも穴は小指が入るくらい大きいしそのままには出来ないのでパテで埋めてしまいました。
 後から別の木の家でも同じような話があったのですが、クマバチだと分かったので襲ってくることもないしシロアリみたいに集団で巣を作ることもないと話して事なきを得ましたが、林業家に尋ねてみると「あ~あれね、うちにも穴を開けてるみたい」って普通に話してくれました。

 何匹もやって来て家を穴だらけにされたら困りますが、単独で生活するクマバチに一カ所ぐらい穴を開けられたところで騒ぐ必要もないみたいです。

住み始めてわかること

2011.01.08.01:19

 家を建てる時は何冊も本を読んだり、ネットで検索したり展示場に見学に行ったりすると思います。
 木には調湿性があるとか、五感に優しいとか、キッチンなど設備関係の情報もたくさん入手することが出来ます。
 間取りを決める際にもそれこそ家族中で様々なことを考えながら何度もプランを練り直したりすることと思います。

 今振り返ってみると数千万円の買い物をするのに自分の知っている情報だけで考えようとしていたことが恐ろしく思えてきます。

 今は本物の木の家で快適に生活しておりますが、最初から木の家がこういう物だと知っていたわけでもなく5年経った今でも新しい発見があります。

 ただ家を見ているだけでは見つかりませんが、山までつながっている家は人もつながっているので建築士、大工さん、林業家と話してうちに帰って家を見ると我が家がすでにそうなっていることに気がつきます。

 写真ではわかりにくいかもしれませんが、梁の真ん中が割れているのが見えると思います。住み始めてわかること

 真っ直ぐに割れているわけではなくて弓なりになっているのが分かるでしょうか?
 柱は真っ直ぐな木が良いそうですが、梁に使う木は少し曲がった木を上下使い分けて上からの加重に対応するように使われるそうです。
 さらに家の外側に根本の部分を家の内側には先を向けることも大工さんに取ってみれば当たり前のことなんだそうです。

 そんなこと、図面にも書いてないしネットに出ている話でもありませんが私が気づいていないだけで我が家では最初からそうなっていることに後から気がつくわけです。

 歴史と文化の中で育ってきた木の家はそれに携わった人たちの手間が見えている点も大きな魅力だと感じています。
 その手間を知って改めて家を見るとき新しい発見があります。
 その瞬間はとても心が豊かになるというか心地よいです。

背割り

2011.01.07.00:14

 芯持ちの柱は割れるから真壁に使われる柱には背割りを行うことが多いようです。
 背割りをしておけば他の面で割れが入りにくくなるので壁で隠れる面に背割りを振り向けて柱を美しく見せる工夫です。

 我が家の柱や梁には背割りはありませんから見える面に割れが入っている柱もあります。
 どうして背割りを入れないかというと背割りの入れ方が気になるからです。

 大工さんが背割りを入れることもありますが、ほとんどの場合製材所で背割りの加工をしてきます。
 大工さんは柱を一本ずつ見てどの柱のどの面をどこの部屋に使うか番付作業の時に決めていくのですが、背割りが入っているとその時点で使える面が決まってしまいます。

 もう一つ、大工さんの作業場に運ばれてくる柱は設計図面で指定されている寸法に切断してホゾを加工するのですが、最初から背割りが入っているとホゾの部分にも大きな溝が残ってしまいます。
 ホゾに溝が入っていれば込栓なども利きませんし、柱がホゾ穴からも抜けやすくなってしまいます。

 見た目を取るか強度を取るかの選択なのですが私は強度を優先したわけです。
 強度も欲しいし割れた柱も見たくないと言う方には大工さんに背割りをしてもらう方法もあります。

 選ぶ順番としては芯去りの柱(割れにくいので背割りは必要ない)、芯持ちの柱に大工さんが背割りを入れる、芯持ちの柱に背割りを入れない、製材所で背割りを入れた芯持ち柱、と順番をつけましたが何を優先するかで順番は違ってきます。

 私の順番は強度を落とさないことを優先していますが、割れるのがとにかく嫌と言う方は選ぶ順番も違うと思います。
 最初から芯去りの柱にすればいいように思いますが、芯去りの柱1本は芯持ち柱3本以上のお値段がします。

知らなかった木の家

2011.01.06.17:10

 住み始めてから5年経って木の家の住心地を書いておりますが、家を建てようと思い立ったときは木の家は木を使った家程度にしか考えていなくて、どうして柱が割れるのかまでは知りませんでしたし、何となく工業製品化された家よりも良さそうに感じていました。

 真壁は柱が表に出ているから調湿作用があるとか、真壁は柱と壁に隙間が出来やすいとか、真壁の家はお金がかかるとか、今にして思えばずいぶんおおざっぱな捉え方で木の家を考えていたように思います。

 どうして真壁の家を選んだかと言えば歴史と文化の流れの中で生き残ってきたのは真壁の家ですし、よく分からないけど生き残っているのには訳があると思って真壁の家を選びました。
 また、建材の床や外壁を見て安くて最初は綺麗で華やかなのですが表面の塗装だけを見ているだけで10年ぐらい建った家を見ると剥げていたり色があせていたりします。

 無垢の木だったら表面から裏側まで全部同じですから建材よりも長持ちしそうだと思っていました。
 いいのは分かっていても一坪単価で70万円以上とか言われるとその時点で手も足も出ません。

 後から分かったことですが、住宅資金は選択する設備によってずいぶん変動するし、木の家本体にかかるお金は木の家は高いと言えるほどでは無いと言うことです。
 我が家は天然乾燥した柱、梁・真壁・無垢の床が主だった構成要素ですが工業製品化された家でも柱もあれば床板もあるし壁もあります。

 仮に建材が2割安かったとしましょう、家全体における木の資金割合は2割程度ですから3,000万円が新築費用(建物のみ)だとして木材費は600万円程度ですからそれよりも2割安くても480万円ぐらいは建材でもかかります。

 全体の5%にも満たない資金を設備か木材費のどちらに振り分けるかが重要な鍵を握っているように感じています。

快適な室温

2011.01.05.22:14

 冬のこの時期は暖房が欠かせません、我が家は床暖房なのですが室温について尋ねられたことがあります。
 室温が20℃になるように設定しているのですが、20℃は寒くないかと言われます。(浴室、階段、収納以外の床に床暖房を設置)

 外気温は10℃ぐらいの時もあれば氷点下の日もあります。
 お日様が差し込むような晴れた日には室温が23℃ぐらいになることもありますが、暑く感じます。

 19℃を下回ると寒く感じるのですが、朝起きて寝間着のまま食事が出来る室温が20℃ぐらいという話で上に何か羽織ればもう少し下がっても大丈夫かもしれません。
 これがエアコンや石油ストーブで暖を採ろうとしたらもう少し温度は高くしないと暖かく感じないのかもしれませんが床暖房の場合は20℃で十分です。

 床暖房は暖まるのに時間がかかります、家では11月から翌年4月下旬までスイッチは入れっぱなしで使っています。
 寝るとき以外はほとんどの引き戸は開放しているのですが、家の中がトイレや脱衣室も含めて同じ温度だというのはなかなか快適です。

 外気温が-1.9℃の朝6時の室温はリビング(吹き抜け)で19.3℃、ロフトの天井(高低差5m)で16.7℃でした。
 暖かい空気は上に行くからリビングの方が寒いのかと思っていたのですが、朝一番の室温はリビングの方が高く、生活を始めるとロフトの温度もリビングと同じぐらいになりました。

 5年間生活してみて床暖房の場合は吹き抜けは問題ないみたいです。

五感

2011.01.04.10:22

 五感とは視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚を指しますが、木の家は五感に優しいと言っても生活してみないとわかりにくい部分でもあります。

 視覚
 天然乾燥材の場合は木の色ツヤが年と共に深まっていく。
 年輪やフシなど不規則な視覚情報が多いので毎日見ていてもなかなか飽きがこない。
 白熱電球の照明との相性が抜群で暖かみのある空間は一日の疲れを癒してくれる。

 聴覚
 十数人が家の中で笛や太鼓を奏でた秋祭りの獅子舞の時にも反響音が響かなかったのでカンナ仕上げされた木肌の凹凸が音を吸収していたのかもしれません。

 触覚
 杉床の裸足の心地よさは言うまでもなく、堅い木よりも密度が低い(柔らかい)ので床暖房がない階段でも冷たくない。

 味覚
 土台、大引きに赤身の材料だけを使った家はシロアリにとっては食べにくい家なのかもしれません。
 料理が美味しく見えるとか言われますが、普段の食卓では他と比べることが出来ないので味覚に関して感じることはありません。

 嗅覚
 嗅覚に関しても普段の生活では匂い慣れしているので木の匂いを感じることはありませんが、トイレに消臭剤がいらないとか、室内で洗濯物を干しても嫌な臭いがつかないなど木の匂いを感じなくても、生活の中でよい働きをしてくれているようです。
 (5年経っても来客者は木の香りがするという)

 注意が必要なのは木さえ使った家だったら何でも良いわけではありません。
 特に木の色ツヤの深まりは天然乾燥材の特徴ですし、匂いの成分は高温乾燥してしまうと別の物に変わってしまいます。
 さらに高温乾燥してしまうと大切な調湿性能が大きく落ちてしまいます。

 なんだか面倒で難しそうに思えてしまいますが、この国には昔から五感に優しい家を建て続けてきた歴史と文化があってそれを支えている林業家や職人さん、それをつないでくれる建築士もいらっしゃいます。

 大切なのは私たちが何を選ぶのかということのように思います、そして五感に優しい木の家は普通のサラリーマンでも選ぶことができることを多くの人に知って欲しいと思います。

手直し

2011.01.03.22:32

 家を建てようと思ったとき何の疑いもなく木造にしようと思っていました。
 それが普通だと思っていたし、古くから日本の家は木造でしょうと軽く考えていたわけです。
 
 私が思い描いていたのは大工さんが梁や柱を手で刻んで加工し、家造りの最初から最後まで棟梁を中心として家が建っていくと思っていたわけです。
 今は柱や梁はプレカットで機械化されているし、棟梁に代わって管理会社が中心となって家造りが行われていることが多いようです。

 家が建ってしばらくすると建具の建付が悪くなったり、ちょっとした手直しする部分も出てきます。
 そんなとき我が家では棟梁に連絡します、すると顔見知りの大工さんがやって来て直してくれます。

 手直しが終わっても他のところに不都合がないか見てくれたりもします。
 知った顔の大工さんが自分の家を点検してくれることはとても心強く感じますし、家を長く使い続けていくためには大工さんとのお付き合いはとても大切なことだと思います。 

 また、ちょっと変わった釘が欲しくて大工さんのところに行ったとき、使う場所を伝えるとそこに使ったのはこの釘だよとすぐに渡してくれました。
 たくさんの種類の釘があって多くの家を建てていても私が釘が欲しいと言っただけですぐに渡してくれたのには驚きました。
(写真まで撮っていたのですが必要ありませんでした)

 昔は当たり前だったのかもしれませんが、やっぱり頼る相手は顔見知りの方が安心できます。

木裏と木表

2011.01.02.18:48

 木裏と木表についてはたくさんの説明がなされているのですが、どうして木裏を床面に使わないのかの説明が少ないように思います。

 年輪は秋目と春目の硬さが違いますからどうしても先に柔らかい春目が痩せてきます。 秋目が浮き上がって見えるわけですが、木裏を床面にするとこの浮き上がった秋目がナイフのように反り返ってくるのです。
 そんなところで生活していたら私たちは怪我をしてしまいます。

 木表を床面にすれば秋目は反り返ってはこないので、床面には木表を使うことにしているそうです。
 大工さんが間違えて木裏を床面にしないように、木裏に一手間かけてある床板もあります。

 我が家にはスリッパはありません、帰宅後最初にするのは靴下を脱ぐことなのですが汗ばんだ足でも床を二、三歩歩けばサラサラになります。

 このサラサラ感がなんとも心地よいので帰宅後家族は靴下を脱いでしまいます。
 木表の床だから安心して裸足の生活ができるというわけです。

お祭り

2011.01.01.00:35

 新しい家に住み始めるまでに3つのお祭りがあります。
 一つ目がこれから家が建つ敷地で行う地鎮祭、二つ目が無事上棟が終わって行う上棟祭、最後は新居に移り住むときに行う家移りのお祭りです。

 3つのお祭りとも神職をお招きしたのですが、一般住宅で神職を招いて3つともお祭りをやるなんて珍しいと言われました。

 お祭りと一口に言っても神様には役割があって、地鎮祭の時にさわり無いようにお願いする神様と上棟祭の時に感謝と無事をお願いする神様、家移りの時に災いを払って平穏をお願いする神様、みんな違う神様なのです。

 別に3つともやらなくては災難にあうという話じゃないのですが、昔から人間がどうしようもないことは神様にお願いする習慣が我が国にはありますから生涯一度のことだし、どうかさわり無きように、平穏な生活が出来ますようにとの気持ちで行ったわけです。

 お祭りなんてお金もかかるし面倒だと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
 お金は1万、2万円では出来ませんがだからといって、何十万円もかかるお祭りではありません。

 上棟祭は棟梁と大工さんが準備することがあるので事前の打ち合わせが必要ですが、棟梁は私が上棟祭をやりたいと伝えたとき喜んで引き受けてくれましたし、当日は棟梁の師匠も来ておられました。
 また、棟梁が真新しい履き物だったのがとても印象に残っています。

 家移りは神職と私たち家族だけのお祭りです。
 最近は簡略化したりお祭り自体やらないことも多いのかもしれませんが、顔が見える家造りをしていると自然に人とのつながりが出来てきます。

 よろしくお願いしますと頭を下げることができるお祭りはこの国の良い習慣だと思います。
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