木の産地

2011.04.29.10:06

 我が国の木材自給率は平成22年度森林・林業白書によると27.8%だそうです。
 富山には山も多いので木材自給率はもっと高いだろうと思って調べてみたらなんと沖縄県に次いで下から二番目でした。

 富山は海からの木材生産地と言われるほど北洋材の輸入量が多いことから県内で毎年100万立米ほど消費される木材に占める県内産の割合が3%台と低くなると言うことのようです。

 一口に木材と言っても住宅の他にも様々なところに木は使われています。
 また住宅に使うと言っても柱や梁が見えなくなる大壁仕様の家と真壁の家では木の捉え方も違ってくると思います。

 柱や梁が表に出ている真壁仕様の家だったら色が揃っていることが重要になってくるし色が揃いにくい場合は柱・梁に塗装することが多くなってきます。
 富山県産の木で造られた無塗装の真壁の家を見せてもらったことがありますが、色合いが揃っていなかったのが印象に残っています。

 それが何か悪さをするわけでは無いのですが、色が揃った家を見てしまうとどうも違和感があります。
 柱が割れる話は何度も書いていますが、私は気にならなくても柱が割れているなんて絶対許せない方もいると思います。

 全部○は難しいので○と△と×を比較して何を選択するかと言う話なんでしょうけど全国には住宅として使われるのに適した木材を産出している地域があります。
 そこで作り出されている木は色は揃っているしそれを活かすために時間をかけて天然乾燥して柱や梁として使われるに適した材料を選別までして出荷しています。

 天然乾燥する理由は強度に影響を与える内部割れや香り成分が熱で変質しないようになどいろいろありますが、なんと言っても元々色が揃っている産地の特徴を長く保ち続けることがあるように思います。
 天然乾燥材の一番の特徴は色艶が美しい事だと言われますが、それは一部のお金持ちだけのものではなく普通のサラリーマンでも手に出来るものです。

 杉の値段は昭和55年頃に最も高かったのですがそれから下がり続けて平成22年度森林・林業白書では価格は下げ止まり傾向が見られる・・・とあります。
 木の家は高い!というイメージは昭和の価格が高かかったイメージが強く残っている影響があると思います。

 今は当時と比較すると杉丸太の値段は三分の一まで下がっていまが、自然素材である木は値段が三分の一になっても色艶・香り・調湿性が落ちているわけではありません。
 また、新築一軒に占める木材の資金割合は全体の2割程度ですが住心地に大きな影響を与える重要な部分でもあります。

 住宅の材料として求められる強度・乾燥・適材適所の三拍子が揃った材料を提供してくれる産地があることはうれしいことだと思いまし、そうした優れた材料をみんなで使うことで産地も元気になると思います。

入札

2011.04.14.23:24

 設計図面が出来上がると次は誰に施工してもらうか決めなくてはいけません。
 設計事務所は設計と工事監理が仕事ですから施工主は施工者を決めなくてはいけません。

 どのように施工者を決めるかは設計事務所によって違うところもありますが、設計図面を基に入札で施工者を決めているところが多いようです。
 信頼のおける施工者を指名してそれぞれがどれだけの金額で工事を請け負うか入札してもらいます。

 同じ図面をもとに建築士が工事監理を行うので基本的にはどの施工者が工事を行っても同じ家が建つことになります。
 だったら入札される金額も似たような金額になるのではと思うのですが、入札金額に大きな差が生じることもあるようです。
 施工者側の事情によって工事を請けたくない場合はわざと高額な金額を書くこともありますし、その逆の場合もあります。

 施工主としては同じ家が建つのであれば安い方が良いわけですが、家には定価があるわけではなく入札のタイミングや施工者の事情によっても変動します。
 安心して任せられる施工者の中から私たちが家を建てるタイミングに一番安く建てられる方を選ぶのが入札というわけです。

 安いと何かあるのでは・・・と思ってしまいますが職人さんから綺麗な仕事をしないと工事監理者にやり直しを求められることになり返って高くつくから一つ一つの作業を確実にこなすことが一番安くあげられると話してくれました。

 基礎にコンクリートを打設する前にアンカーボルトを鉄筋に結束する作業中の話ですが、作業を終えた後に2本のアンカーボルトが余っていました。
 元々アンカーボルトの本数も多いし2本ぐらいいいのかなと思っていたら建築士がやって来て図面を持ちながら基礎の周りを回ってココとココが足りないと指示するシーンがありました。

 家が建つまでには多くの人手と長い時間を費やしますが細かく見てみるとそれぞれの手順を確実にこなしてそれを検査する繰り返しであるように思います。
 住宅を専門とする建築設計事務所で家を建てると設計した建築士が大きな権限を持って工事監理を行うので施工主は安心して工事を眺めることが出来ます。

 私には優しい建築士ですが施工者には厳しい様子に最初は驚きましたが、職人さんの一つ一つの作業を確実に・・・と言う言葉を聞いてお互いが緊張感を持って我が家を建ててくれたことにとても感謝しています。

手刻み

2011.04.10.21:12

 山から大工さんの作業所に運ばれてきた材料は必要な長さに切断したりホゾや仕口・接ぎ手を加工しないといけません。
 最近はプレカットと言って数値制御加工機で加工することが多くなりました。

 あらかじめ必要なデータを機械に入力すればあとは短い時間でしかも正確に加工してくれます。
 手刻みは大工さんが何日もかけて一件分の木を刻むのに対してプレカットはデータ入力という作業はありますが刻むだけだったら一日もあれば一件分の木を加工してしまいます。
 費用の面もプレカットの方が優位だと言われています。

 でも我が家は手刻みしてもらいました。
 手刻みは暖かみがあるとか大工さんの手仕事が好きだとかいろいろありますが家が建ってしまえば手刻みと分かる部分はほとんど見えなくなってしまいますし、限られた資金の中で家を建てなければならないことから手刻みが減ってきているそうです。

 手刻みを選択した理由に大工さんが材料を見て加工してくれることが挙げられます。
 以前に番付作業の話を書いたことがありますが材料を見ながらこの柱はこの場所にこの向きで使おうとか、この梁には大きなフシがあるからこうすればフシが見えなくなるとか一本ずつ木を見ながら加工の手順を木に記していきます。

 プレカットでは番付が必要ありませんから柱を機械に入れれば寸法通りの長さやホゾが加工されて機械から出てきます。
 柱や梁が見えない大壁の家だったら問題は無いと思いますが、木が表に出ている木の家では柱の上下はもちろん、梁の背中と腹の位置は重要ですし、末と元の向きも揃っていないといけません。

 大工さんが番付をしてプレカット機を使って加工すれば加工口の問題はありますが費用も押さえられるように思ってしまいますが、最初はうまくいっても実際に手刻みを行わない大工さんが増えていくことになり結局番付作業と手刻みは大工さんが行うことになるようです。

 手間も費用もかかった手刻みですが実際生活していてこれぞ手刻みというシーンはありませんが、違和感なく生活している毎日そのものが手刻みの恩恵なのかもしれません。

 天然乾燥材の色艶が美しい事は何度も書いていますが、手刻みされた柱や梁にはヤング係数など数字では表現できない美しく見せるための工夫が詰まっているように思います。

住宅展示場

2011.04.03.18:05

 7年ぶりにハウスメーカーの住宅展示場に行ってきました。
 木の家を売り出しているメーカーの展示場に行ってきたのですが最近の家は随分進化しているんだなと感心してきました。

 Q値、K値(断熱性能)やC値(気密性能)を使ってわかりやすく説明するところや光熱費の話も興味深く聞いてきました。
 ハウスメーカーの木の家はツキ板や印刷が多いのかと思っていましたがウレタン塗装もしない無垢の床も用意してあって人気があるのは無塗装の床だそうです。

 真壁の展示場だったのですが柱は人工乾燥材ではありますがツキ板では無く本物の芯持ち材が使われていました。
 この展示場の仕様で家を建てるとどのくらいかかるのかと尋ねると坪単価換算で85万円・・・私には高額すぎる家です。

 私は設計事務所を通じて家を建てたのでハウスメーカーに払わなくて済む設計料を建築士に支払いました。
 設計事務所は設計料が別にかかるので高くつくと思っていらっしゃる方も多いと思います。

 山までつながる本物の木の家を建てようと思ったら設計事務所を探して家造りをするのが最も安くすむと思っていますが、家を建てた経験からみても設計事務所は設計料がかかるので高くつくというのはあまり意味のない思い込みのように感じます。
 ただ、住宅専門の設計事務所は住宅展示場や専属の営業担当がいないことが多いので最初のきっかけが掴みにくいところはあるとおもいます。

 最先端の住宅展示場を見て機械に頼るところが多いと感じました。
 家中の空気を24時間循環させたり、真壁の家ですが湿度をコントロールするものと言えばやはりエアコンがメインになります。

 断熱性能が高いので費用は抑えられますが、床や壁は動かないように造ってあるので家全体で調湿するようには造られていないようです。

 我が家はエアコンは補助として使うことはありますが、天然乾燥した柱・梁、床がそれぞれ調湿してくれるので機械室というものはありません。
 エアコンを使わない代わりに床に隙間が空いたり柱の割れ目が開いたりするわけですがそれが住まい手に悪さをするわけではありません。

 これから家を建てようとする方がハウスメーカーの展示場に行って優れたプレゼンテーションを受けたら最先端の家が欲しくなると思います。
 我が国の気候風土に合った木の家は歴史と文化の流れの中で積み重ねられた知恵と工夫がたくさん詰まっていますしそれを活かすための材料や職人さんも揃っています。

 それは一部のお金持ちだけのものではなくて普通のサラリーマンでも十分手に出来るところにあるはずなのですが、問題は誰に家造りの最初から引き渡しまでの行程を委ねるかということだろうと思います。
 パッと見ただけではわかりにくい本物の木の家ですが時間が経っても美しさを保つ本来の魅力は住まい手の多くが感じているところなんだろうと思います。

 山までつながる本物の木の家を手に入れるには住宅を専門とする建築設計事務所に家造りの相談をすることが早道で安く出来ると思いますが、ハウスメーカーや工務店、設計事務所も回って様々な意見を聞きながらじっくり考えるのもいいかもしれません。
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