表面の文化

2011.09.28.01:33

 家を建てる前にいろいろな本を読む方も多いと思います。
 私も何冊か読みましたがその中の一冊に書かれていたことをご紹介したいと思います。

 ”建築家山へ林業家街へ”
 建築家と林業家が対談している様子を本にしてあります。
 その中で建築家が日本は木の文化って言うけど本当は”木の表面の文化”じゃないかと思う・・・という一節があります。

 家造りの中に張り物が入ってきた状況は外部から持ち込まれたものですが、大工さんを含めて施工主もスムーズに受け入れてきた状況を考えると、木の表面だけ見てフシがあるとか無いとかを判断材料に用いてきた素地があったからこそ受け入れられてきたように見受けられる。

 というようなことが書かれています。
 無垢で無節の柱は綺麗ですが高価ですから安くて綺麗な張り物の柱には十分価値があると思っています。

 しかし、フシのある柱には表面はフシがありますが無垢材なので太い梁や柱をよく見ると山に立っていた様子が見えてきます。

 こっち側が山側でこっちが谷・・・自宅でぼーっと家を眺めているだけで頭の中に山が見えてきます。

 見えてくると実際山に行ってみたくなります、山に行って見聞きした後また家を眺めると生活している家でも新しい発見がいくつもあります。
 
 少しずつ木のことや山のことが分かってくると山や林業が身近な田畑や当たり前に流れている近所の川に大きな影響を与えていることも分かってきます。

 フシのある柱を見て木の文化を学ぶのも悪くないと思います。

さらさらの家

2011.09.21.13:18

 最近は大手のハウスメーカーでも木の家を意識した商品を売り出しているところが多くなってきたように思います。
 木の家という言葉だけではどこが違うのかわかりにくくなってしまいました。

 木には調湿性があるとか、癒し効果があるとかいろいろ言われることですが今ひとつ捉え所がないというかわかりにくい部分が多いようにも思います。

 我が家も木の家ですが違いをアピールするとすれば家の中のものがサラサラしていることがあげられます。
 家の中には布団や座布団、肌着やタオル、新聞紙、杉の床板など日常触れるものが数多くありますが、それらが年中サラサラしているのです。

 杉床のサラサラした感触は多くの方が感じていらっしゃいますが、その他にも洗濯物がよく乾くだとかこのブログの中でも幾つか紹介したこともあります。
 大切に保存しておきたいものは木の箱に入れることも大昔からやっていることでもあります。

 いずれもジメジメしない環境を機械に頼らないで調湿する木を使って作り出していると言えます。
 単に調湿すると言うだけではなく、室内がサラサラする環境を作り出すだけの調湿性が必要になります。

 調湿性を持たせようとすると板の場合はある程度の厚みが必要になりますし、表に出ている柱や梁も見えるわけですから綺麗に見せるための工夫も必要になってきます。
 また、木の色艶も重要な要素になります。

 それらがバランス良くまとまってさらさらの家が出来上がっています。
 さらさらの布団で休めることはうれしいことですが、ジメジメしない環境で生活することは家族の健康にとっても良い影響があるように感じています。

 エアコンで無理に室温を下げなくても体が上手に汗をかいて体温をコントロールしてくれることや扇風機の風が気持ちよく感じるのもさらさらの家の特徴の一つなのかもしれません。

布団乾燥

2011.09.19.03:13

 家族は皆床に布団を敷いて寝ています。
 床板の上に布団を敷いて寝ているわけです。

 畳の上に布団を敷くのはよく耳にしますが板の上と言うのはあまり聞かないかもしれません。
 ところが杉床の上に直接布団を敷くと都合の良いことがあります。

 布団がよく乾くのです。
 さすがに毎日というわけにはいきませんが時々押し入れに入れないで床に敷きっぱなしにしておくことがあります。
 掛け布団も床に敷きますので布団で部屋がいっぱいになりますがこうしておくと寝るときにはサラサラになっています。

 もちろん除湿機などは使いませんし、何か特別のことをするわけでは無くてただ敷いておくだけです。
 木には周りの湿度に応じて湿気をコントロールする働きがあるので汗を吸った布団を敷くと勝手に床板が湿り気を吸い取ってくれます。

 布団をあげれば室内の方が乾いているわけですから今度は吸い込んだ湿気をはき出します。
 それを室内にむき出しになっている野地板や柱、梁全体で調湿しているようです。
 ただ困ることもあります。

 子供たちが布団をあげずに学校へ行く前に部屋に布団を広げていくので見栄えが悪くなります。
 乾いた布団で寝るのは気持ちがいいのですが、万年床見たくなりますからほどほどに・・・

法律の目的

2011.09.04.12:48

 法律は第一条で目的を書いていることが多くあります。
 建築基準法も第一条で”この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。”と書いています。

 注目は”最低の基準”の部分です。
 基準以下の建物を設計してはいけないわけですが、基準以上といってもどの程度にするかは技術者の判断なんだそうです。

 基準の理屈を知らない私たちは法律に書いてないことはやらなくても良いと思ってしまいますが、理屈を理解している技術者は建築基準法に書かれていることを踏まえて自らの判断で建物を設計していきます。

 基礎は鉄筋コンクリートで作ることが多いと思いますが、鉄筋端部に設けるフックの話があります。
 フックとは付着力を上げるため、鉄筋の端部に折曲げをつけることを言います、凹凸の無い丸鋼を使用する場合は端部にフックを付けるように義務つけられていますが、異型鉄筋を使い、2階建ての木造住宅は特に付けることは求められていません。

 求められていないだけで必要ないとされているわけではありません。
 このあたりの話を建築士がどう判断して設計するかと言うことのようです。

 我が家の鉄筋端部は全部フックになっていますが建築士が細かいことまで話してくれたわけではなくて住み始めて何年も経ってからようやく気がついている次第です。
 基礎施工中棟梁が写真をたくさん撮っておくように言われて撮った写真を今見直してみると施工当時気がつかなかった細かいところまでしっかり作ってあるのでうれしくなります。

 設計事務所というとデザインなど見えるところに目がいきがちですが、設計事務所を選ぶ際に建築基準法の捉え方を尋ねてみるのもいいかもしれません。

 建築士の作品を見学させてもらったときに工務店の社長さんが普通はココまではやらないんだけど・・・と一言つぶやいていたのが今でも印象に残っています。
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