余った材料

2011.11.27.22:58

 木の家を建てると柱や梁などから余った材料ががたくさん出てきます。
 ときには柱の長さが40センチ以上あったり、8寸の大黒柱も小さな椅子に使えるくらい余ることもあります。

 こうした余り材は私が何も言わなければ処分されてしまいますが、事前にテーブルの脚に使いたいとか、今は思いつかないけど取っておいて欲しいなどと伝えておくとちゃんと残してくれます。

 我が家ではテーブルの脚に通し柱(6寸角)の余り材が使われています、通し柱は部屋の隅っこにちらっと角だけ見える柱ですが、テーブルの脚に使うことでいつでも四面とも見ることが出来ます。

 テーブルの脚を毎日眺めているわけではありませんが、日常生活の中で家を支えてくれる大黒柱や通し柱が見られるシーンはちょっといい感じがします。

 テーブルに使わなくても写真があればいいと思いがちですが、写真は見るぞ!という目的がないと見ませんが、家の中に家具として取り入れてあると見ようと思わなくてもそこにずっとあって、自分が見たいときだけ勝手に見るというわがままな要求にこたえてくれます。

 家具の一部ですから長く家と一緒に使い続けていくことも出来ます。

 家には地域性があって柱の太さについても捉え方が違うと思いますが、富山では柱が太い方が好まれる傾向が強いこともあって普通は隠れてしまう通し柱を家の中に家具として取り入れて太い通し柱を見て楽しむということも出来ます。

 建築士は当初家具は大工さんに作ってもらうと安くて色も揃うと、話してくれましたがどうやら安くて色が揃うことだけが大工さんに家具を作ってもらう理由では無いことがだんだん分かってきました。

 時間が経って次の世代に木の家を伝えるときにもテーブルの脚を見せながらこれがあそこにちらっと見えてる通し柱だよ!と話せることも大きな魅力だと思います。

床暖房とエアコン

2011.11.24.10:37

 今年も家計を悩ます時期がやってきました。
 我が家は床暖房の熱源に灯油を使っていますので11月から4月まで毎月400リットルを超える給油をしています。

 昨今の灯油の値上がりで家計を悩ます金額になってしまいました。
 しかもこれまでの灯油の消費量をグラフにしてみると年々消費量が増えています。

 熱源機は徐々に効率が落ちることは分かっているのですがこれだけ灯油の値段が高くなってくると灯油消費量の右肩上がりにはいい気持ちはしません。

 何とか灯油の消費量を抑えようといろいろやっておりますが今年は少し計算も取り入れて灯油の節約を考えてみようと思っています。
 床暖房は輻射熱暖房なので温水の温度と床暖房の施工面積が分かれば放出エネルギーが分かります。

 今までは温水温度は38度(厳冬期を除く)に設定しておりましたが今年は35度まで下げて冬を乗り切ろうと思っています。
 温水温度を3度下げると放出エネルギーは2.2KW少なくなります、損失することを考えてもこの程度であればエアコンで補えると考えております。

 これまでのデータから温水38度の場合室温は20度ぐらいになることが分かっているので温水を3度下げると室温は16、17度ぐらいになると思います。

 家族から苦情が出ることは覚悟の上ですが足りない3度は朝起きてからエアコンで補ってもらおうと思っています。
 そうはいっても冬の朝に室温が16度もあれば寒くて震えることは無いと思いますし、床は暖かいので裸足で生活できます。

 もちろん灯油の消費量が減っても電気料金は増えることになりますが、見積もりでは暖房費を昨年よりも毎月1万円ぐらいは節約できそうに目論んでおります。

 輻射熱によって天井から柱、梁、家具に至るまで暖められているので、エアコンをつけ始めてから室内の温度上昇が早いことも助かっております。

 エアコンを使っていて改めて気がつくのは床暖房は音がしないし風もありません、些細なことですが床暖房の優れた一面を感じさせてくれます。

家の値段

2011.11.19.00:00

 最初に本物の木の家を見せてもらって自分には無理だと思いました。
 気に入ったけど手が届かない値段だろうと思ったわけです。
 何をどう考えて無理だと思ったのか思い直してみました。

 柱も梁も床も全部無垢材が使われていたので直感的に高いと思った。

 設計事務所が設計する家は高いというイメージがあった。

 一口に家の値段と言っても家本体の他にもキッチン、浴室、トイレなどの水回りからエアコンなどの設備器機やそれらの施工料など様々な費用がかかります。
 無垢材が使われているから高くて手が出ないという話には少し説明が必要です。

 無垢材と言っても無節の赤身材から住宅に使うには不向きなものまで段階があります。
 もちろん値段も同じ種類の木だと思えないほど違いがあります。
 高いとか安いは相対的なものですから対象に何を選ぶかで変わってきます。

 よく使われる建材の床材とフシがある無垢の床材の値段を比べてみるとほとんど変わりません。
 柱や梁に至っては一般的な木造住宅であれば柱や梁がありますし集成材が安いかと言えば比べてみると意外に集成材もいいお値段しています。

 規格外の材料を多用しなければ柱や梁に無垢材を選んでも値段はそう違うものではありません。
 天井が野地板までみえるから梁は化粧材(綺麗な材料)じゃないといけないのでやっぱり高額になるのではと思いますが、天井板がありませんから天井板とその施工料もありません。

 そもそも新築費用に占める木材の材料費は2割程度ですから無垢だから自分には無理だとあきらめてしまうのは随分もったいない話だと思います。

 設計事務所が設計する家は高いというイメージを持つ方は意外と多いのではないでしょうか。

 設計という仕事はハウスメーカーや工務店でも必ず必要ですから費用は発生します。
 しかしハウスメーカーや工務店は家を設計から施工まで請け負いますから設計料は無料として管理料などに振り替えることが出来ますが、設計事務所は設計と工事監理が仕事ですから発生した費用については請求があります。

 つまり設計という仕事に対して設計事務所だけが費用請求してくるので設計料は無料という言葉だけを捉えて設計事務所は高いというイメージを持つようになったのかもしれません。

 また設計事務所の建築士は独自の作風を強調するイメージもあるようですが、ハウスメーカーや工務店でも独自色がありますし、作風を基本として施工主と打合せを繰り返して予算の範囲で施工主の思いが詰まった家造りを目指す姿勢に変わりはないと思います。

 私も費用を抑えるために薄型テレビを我慢したりいろいろやりましたがなんだかんだ言いながら予算の中で木の家を建てることが出来ました。

 今思い直してみると、自分には無理だと思った最初の感想には思い込みと誤解が多かったように思います。

杉の強度

2011.11.18.00:49

 杉は柱や床に使われることがあっても梁に使われることが少ないそうです。
 理由は杉は強度が松などに比べて低く梁に使うとやがてたわんで床までゆがんでしまうからだそうです。

 地元の大工さんからも梁に杉を使ったため床がたわんだ家の修理に行ったときの話を聞いたことがあります。
 そんな話を聞くと杉は梁には使えないと思ってしまいます。

 ところがよく考えてみる梁に求められているのは強度であって強度があれば杉でも良いように思います。
 富山では梁に杉を使うことはほとんどありませんが、地域によっては当たり前に杉を使っているところもあります。

 そうは言っても自分の家に使われている杉の強度なんてどうやって測るのでしょう。

 専門の測定器は100万円ぐらいするそうですが、木材の強度を測るには体積と重さと基本周波数が分かればよいので調べてみました。

 重さはヘルスメーターを使えば良いし、体積はメジャーで測ることが出来ます、問題は基本周波数ですがフリーウェアーで木材を叩いたときの音のピークとなる周波数を表示するFFTアナライザー(WaveSpectra)が使えそうです。

 ノートパソコンに計算式を入れておけば大工さんの作業場で杉の強度を測ることが出来そうです。
 自分の家に使われている材料の柱や梁の強度ですし、高額な測定器が無くても身の回りにあるものだけである程度の強度が測れるわけですから興味があります。

 大工さんのところに行ったときに挑戦したいと思っていますが、棟梁にお許しをいただけるかどうか・・・

下屋勾配の一寸返し

2011.11.15.14:30

 家は機能や使い勝手が良いことと併せて建物が美しく見えるということも大事なことだと思います。
 美しいという感覚は人によって捉え方が違いますし、好みも様々ですが昔から定番といわれるものは幾つかあるようです。

 その中で”下屋勾配の一寸返し”というものがあります。
 大屋根に比べて下屋の勾配を緩やかにすることで美しく見えるということを指しているそうです。
 この話を聞いたのはごく最近で早速我が家の図面を久しぶりに開いてみると確かに下屋の屋根勾配は大屋根に比べて緩やかになっていました。

 建築士は屋根勾配の違いを話してくれていたのかもしれませんが、私は覚えていなかったので6年経ってあらためて大屋根と下屋を見比べています。
 見た目は全く違和感ないのですが、逆に同じ勾配だと下屋が垂れ下がるような感じに見えるかもしれません。

 細かい話になるとキリが無くなりますが、建築士はこうした細かい要素を積み上げて家を設計していることに気がつくきっかけになりました。

 時間が経ってから気がついた時、私が気がついていないだけで最初からそうなっていたわけですからその瞬間はとても気持ちが良いというか心が豊かになります。

 家を建てようと思い立った時、5年ぐらいで建て替えられる住宅展示場の家を見て回るのもいいですが、歴史と文化がたくさん詰まった古い家を見てみるのもいいかもしれません、その際ガイドがいると家に対する考え方にも幅が出ると思います。

 我が家にはまだ私が知らない工夫があると思います、生活しながら新しい発見が出来る期待があるし、一つ知るごとにこの家を大事にしようという思いが深まっていくように思います。

揃った色

2011.11.12.05:22

 前回深まる色艶のことを書きましたが天然乾燥してある木材の色艶が良いと分かっていても家は1本の木だけで出来ているわけではありません。
 何本もの木を伐採して製材して集められた材料で作られています。

 木は工業製品のように色が均一では無いのでなるべく色が揃った材料を集めるという作業が必要になります。
 写真の木の表面には塗装はしてありませんが天井から床まで色が揃っています。揃った色

 自分の家ですから毎日見ている当たり前の光景なのですが先日木で作られた建物を見学してハッとしました。

 天井板は張ってないので柱はもちろん梁も野地板も見えているのですが、黒っぽいものもあれば綺麗な板もあってそれらがバラバラの状態で張られていました。
 しかし、考えてみればバラバラであるのが当たり前なのですがどうも違和感があります。

 そういえば林業家が60年以上経つと木の色が良くなると言っていましたし、製材所で住宅用として出荷される木がより分けられていたところを見せてもらったときも素人の私でもはっきり分かるほど色が綺麗だったことを思い出しました。

 普通であればバラバラになるはずの板の色ですが、良い色の木を選んで板に製材しそれを天然乾燥して出荷し、さらに大工さんが現場で色合わせをしながら施工してくれたおかげで色が揃った空間が出来上がっていることに気がつきました。

 6年も生活していて今更色が揃った空間に気がついているわけですが、バラバラの建物を見るまでは色が揃っていることが当たり前だと思っていました。
 確かに建築士は色が揃った空間は綺麗だよと何度も言っていましたがその意味がやっと分かったように思います。

 あれだけ言っていたのに今頃と建築士から言われそうですが素人がこうしたことを理解するのは時間がかかると言うことで・・・

 木の家は木を使えば木の家かもしれませんが塗装をしないで色が揃った木の家となると随分手間のかかる話だと思います。
 しかし、普通のサラリーマンでもこうした木の家を手に入れられることは多くの方に知って欲しいと思っています。

深まる色艶

2011.11.10.01:29

 木の家には暖かみやぬくもりがあって調湿性もあるという話はよく聞きます。
 また柱・床にはフシがない方が上等とされることもよく知られています。

 ところが色艶となるとほとんど話を聞かなくなります。
 新築時には分からなかったことですが、時間が経ってくるとこの色艶が住み心地に大きく影響していることがだんだん分かってきます。

 源平の板は最初は色の違いがはっきり分かりましたが6年も経つと源平の板だと言われないと赤身の板と違いが分かりにくくなってきます。
 赤身の板は元々の色に深みが出てきますし、ツヤも新築時よりも立体感が出てきます。
 時間が経つと色艶が深まるのは天然乾燥してある木材の特徴だそうです。

 100%を大きく超える含水率の木を住宅用の木材に使えるように20%ぐらいに安定して下げるには人工的に乾燥させる方が効率がよいことは理解できます。
 では天然乾燥材は乾かないかと言えば我が家の構造材はすべて天然乾燥材ですが家が建って1年半ぐらいで含水率が15%前後に落ち着きました。

 ただし、入居後の乾燥過程で乾燥割れが柱や梁に入ります、乾燥割れが入ると強度が落ちるのではないかと思ってしまいますが、割れが入っていても強度が落ちることはなくむしろ乾燥が進むことで強度が上がることもあります。
(木材として出荷するまでに人工乾燥は10日前後、天然乾燥は1年程度と乾燥時間に違いがある)

 施工時にすでに20%ぐらいに乾いた人工乾燥材を使うか、入居後も乾燥が進んで乾燥割れが入る天然乾燥材を使うかは天然乾燥材の特徴である美しい色艶も考えて欲しいと思います。

 また、天然乾燥材の家は一部のお金持ちのものではなく普通のサラリーマンでも十分手が届くものです。
 床に寝そべって天井を見ていると施工時に大工さんが板の色を揃えるために色分けをしていたシーンを思い出します。
 あの作業が色が揃った木の家を作り上げる大事な手間だったことが今になってありがたく思います。
ブログ内検索
最新記事
カテゴリ
リンク
タイトル一覧

全記事タイトルの一覧

月別アーカイブ
2010.12~
メール送信

名前:
メールアドレス:
件名:
本文: