測る

2011.12.29.09:48

 我が家では温度計や湿度計の他に電気の使用量を計測したり灯油やガス、水道の使用量のデータを入居後継続して集めています。
 これまでは特別何かの役に立つこともなく集めていたデータですが最近になってデータが役に立つ場面が増えてきました。

 寒い冬は暖房が必要になります、今年は我が家のQ値(熱損失係数)が分かっているので家から逃げていく熱が分かるようになったことから、外気温が何度であれば室温を何度にするためにはどれだけの熱量が必要か把握することが出来るようになりました。

 そんなこと計算できるのかと思っていましたが実際やってみると計算と実測値が同じくらいになるから驚きです。
 これまでは暖房は床暖房だけで必要な室温になるようにしていましたが、エアコンを補助暖房として使うことで室温を変えずに灯油の消費量を抑えることにも成功しています。(35帖に吹き抜けがある一階に6.7KWのエアコン1台)

 床暖房のおかげで快適な生活が出来るわけですが、脱衣室やトイレもリビングと同じ温度でなくてもそれほど不快には感じないことも分かってきました。

 リビングが21度の時、脱衣室やトイレは18度ぐらいですから寒いと感じることはありません。
 エアコンだけで暖房するとさらに暖房費の節約になるように思いますが、床が冷たくなることによる裸足の生活が犠牲になることだけは避けたいので床暖房は最低設定温度で運転しています。

 さらにQ値計算過程で熱を逃がさない、その中でも窓!に注目すれば快適さを犠牲にせずに暖房費の節約が出来ることも分かって来ました。
 調べてみると窓に貼る断熱フィルムやハニカム・サーモスクリーンなどいろいろ窓の断熱グッズがありますが、我が家の経験から障子紙は安くて断熱効果も期待できるし、張り方を工夫すれば剥がすのも簡単にできそうです。

 階段の途中にある窓はカーテンがありませんから冷気がリビングまで降りてきます。(コールドドラフト)
 この冬は階段途中の窓に注目して工夫してみたい思います。

 我が家は住み始めてから6年半経過していますが、最新の省エネルギー住宅にも引けを取らないQ値とパッシブデザインがバランスよくまとまっているからこそ住まい手である私がちょっと手を加えるだけで節約が目に見える金額となって返ってきます。

 データを蓄積していたのは私ですが、データを活用できる家を作ってくれたのは建築士をはじめとして職人さんのおかげだとありがたく感じています。

障子

2011.12.21.17:17

 障子は和室にあるものだとずっと思い込んでいましたが、建築士の勧めもあって一階の居住スペースには全部障子戸が入っています。
 一階には畳は6枚しかなくて後は杉床ですが、生活していて障子戸はとても優れた建具だと分かってきました。

 暑い時期、南側は軒が長く出ているので不都合はありませんが西日は西側窓の全面に当たります。
 西日が当たることは最初から分かっていたの窓ガラスは遮熱型のLow-Eガラスを採用しましたがそれでも西日は強烈ですから心配していました。

 ところが障子があることで部屋に直射日光が入ってきません、障子戸を開ければ床にくっきりと影が出来ますが障子を閉めれば床に影は出来ません。
 部屋はとても明るいのですが、障子が強烈な西日を和らげていることが分かります。

 寒い時期はこれまた障子が大活躍します。
 障子戸は骨組みに紙を一枚貼っただけの建具ですがカーテンと違って窓と室内に大きな隙間が出来ません。
 隙間が少ないことから窓で冷やされた冷たい空気が室内に流れ込んでくることもなく室内の暖かい空気が窓で冷やされる度合いも少なくなります。(室内の温度差

 たった紙一枚ですが障子戸の断熱効果には感心しています。
 前回Q値のことを書きましたが、建築士が窓から奪われる熱量が家の中では最も大きいと話してくれました。
 障子戸は普通は紙を一枚しか貼りませんが両側に貼る二枚貼りでさらに断熱効果を高められるそうです。

 でも障子戸は張り替えが大変そうに思います。
 我が家では昨年やっと障子を張り替えました、どこかが破れているわけでもなく色が黄ばんでいたわけでもないのですが張り替えてみました。

 やってみて思ったのは昔は新しく張り替えると真っ白になって綺麗だったように思うのですが今回はあまり変化がありません、障子紙の性能が上がっているのか遮熱ガラスの影響なのかは分かりませんが、これなら5年と言わずもう少し張り替え時期を先延ばしできそうです。

 障子は和室にあるものだと思い込んでいた私ですが、最近は和室に障子は確かに合うけど板の間でも障子は違和感がないと思うようになりました。
 むしろ住み心地の面から積極的に障子戸を家の中に取り入れて優れた断熱効果を活かした方が良いようにも思います。

Q値

2011.12.17.02:55

 Q値とは熱損失係数を指します。
 大手のハウスメーカーの中にはQ値を算出してくれるところもあります。

 値は小さい方が断熱性能が優れているので数値が小さければ小さいほど性能の良い家だと思いますが、何事にも頃合いがあって値が小さすぎる家は一度暖まるとなかなか冷えないわけですから夏の暑い時期は困ることになります。

 Q値は大変便利でこの値を知っているといろいろ使えるのですが、どうやって使うのかまで説明されることが少ないように感じています。
 Q値を算出するには詳しい設計図面と使われている材料の熱伝導率が分かれば計算できるので自宅のQ値を算出してみました。

 我が家のQ値は目安となる2.7W/m^2Kよりも小さい値になりました。
 木の家は癒しや見た目はいいけど断熱性能はいかがなものかと思っていましたが意外!と言ったら建築士に怒られそうですが木の家でも断熱性能は高いことが分かりました。

 さて、Q値を知っていれば外気温が分かれば、室内が何度になるかが分かります。
 また、どれだけの暖房すれば室内が何度になるかも分かります。

 具体的には
 Q値×床面積×外気温と室内温度の差=暖房+日射取得熱+生活熱

 Q値が2.0W/m^2Kで床面積が150m^2、内外温度差が14度とすると
 2×150×14=4200ということになり、外気温が6度の時に床面積150m^2の室内を20度にしようと思えば4.2KWの暖房が必要ということが分かります。

 本当は生活熱や日射取得熱も式に入れるのですが、日常計算するにはそこまで細かくなくてもだいたいの数字が分かれば十分です。

 数式から冬に日射を取り入れればそれだけ必要となる暖房が減ることも分かります。
 Q値を計算していて換気による熱損失が結構大きいことに気がつきました。
 換気をしないわけにはいきませんが風呂から上がったら浴室の戸を開けっ放しにして換気扇を使わないようにするなどちょっとしたことで必要な暖房を減らせることも分かりました。

 断熱性能だけで家の良し悪しが決まるわけではありませんが、3・11以降エネルギーの使い方が注目されるようになりました。
 住まい手が日常生活の中で省エネルギーを考えるきっかけとしてもQ値は便利な値だと思います。

日射

2011.12.15.20:12

 家造りの中で夏と冬では太陽の高さが違うのでこれをうまく活用すれば冷暖房費が節約できると言われます。

 庇や軒を工夫して夏の直射日光が室内に入らないようにするとか、冬は室内に日差しを入れて暖房費を節約すると言うことらしいのですが言葉で説明されても今ひとつ状況が掴みにくい話です。
日射(冬至)
 そこで設計図面と無料で使えるソフトを使って家にどんな日差しが入るのか調べてみました。
 使ったソフトはGoogleのSketchupです。
 一枚目の写真は冬至正午の日差しを示しています。(白い部分が日差し)
 一階の窓から入ってきた日差しが家の中央部分まで届いていますし、二階の窓から入ってきた日差しも吹き抜けから一階のリビングの奥まで届いています。

 二枚目は夏至正午の日差しですが夏至の頃にはほとんど室内に日差しが入っていません。
 三枚目の写真からは、暑くなる8月中旬でも日差しは窓から60センチ程度しか室内に入ってこないことが分かります。
 障子戸があるので実際に日差しは室内には入ってきませんが、調べてみるといろいろ気がつくこともあります。
日射(夏至)
 夏にすだれで日差しを遮るのはよく見かけますが風通しは悪くなります。
 ところが調べてみると上から1メートルぐらいすだれを垂らしておけば十分日差しを遮ることが出来るし風通しも損なわないことが分かりました。

 しかし、これは大昔からやってることで今更珍しいことではないのですが自分で調べて気がついたことはちょっといい気分がします。

 ただ、元々の設計段階で日差しをコントロールできるように作られていることが大事なところで、住まい手のちょっとした工夫で住み心地を損なうことなく冷暖房費の節約が出来ることはうれしいことです。
日射(8月)
 すだれは来年の夏に考えるとして、この冬は晴れたら積極的に障子戸を開けて日差しを室内に取り入れようと思います。

天然乾燥材

2011.12.04.13:36

 天然乾燥材の色艶が良いことはこのブログでも紹介していますが、住宅に使われる天然乾燥材と人工乾燥材の割合は1:9と言われています。

 優れた特徴があるのにどうして両者にこれほどの開きがあるのでしょうか。
 工務店に天然乾燥の話を聞くとそんな材料手に入れるのが難しい、見つかっても高い!と最初から相手にしてくれないところもありました。

 ところが天然乾燥材を提供している林業家の話を聞くと私たちが支払う金額にほとんど開きは無く(林業家から直接購入するため)優れた材料を選別までして出荷しているところもあります。

 真壁仕様の家に使う柱、梁は材料の値段にさほど開きがないのであれば天然乾燥材を使った方が家が綺麗になるように思うのですが、林業家と施主は出会う機会がほとんどありません。

 施主は家が欲しいとハウスメーカーや工務店に相談に行くことになりますが、そこでは天然乾燥材を取り扱っていないとすればその先に進めることが出来なくなります。
 直接林業家に材料が欲しいと言っても素人が木拾いできるわけもなく誰かに家を設計してもらわなくてはいけません。

 天然乾燥材を使って家造りをしている建築士を探せば林業家と職人さんをつないでくれそうです。
 全国には探せば結構天然乾燥材を提供しているところはあるのですが、付き合いの深い工務店や建築士と一緒に家造りをしていることが多いと聞きました。

 ではなぜ林業家と付き合いが深い工務店や一部の建築士だけが天然乾燥材を扱うようになったのでしょうか。
 いろいろ原因はあると思いますが、どうやら天然乾燥材を使うには施主に説明が必要であることが関係しているように思います。

 天然乾燥材は乾燥するまで短くても半年、普通はそれ以上かかりますので家が建つまで時間がかかること。

 人工乾燥材は表面!には割れが見られませんが天然乾燥材は表面にバシッと乾燥割れが入ります。
 背割りをすればいいという話もありますが、加工の手順から大工さんが番付後に背割りをするんだったら問題は無いと思いますが、柱のどの面をどっちに向けて使うか分からない材料に林業家が背割りを入れることについては背割りの入ったホゾを見ればあまり気持ちの良いものではありません。

 こうしたことを施主に説明して理解してもらわないと入居後大きく割れた柱が大クレームになってしまいます。
 大クレームにならないように事前に施主に説明出来ることが天然乾燥材を扱える条件の一つになっているそんな感じがしています。

 そういえば私が建築士に家造りの相談をしたときも最初の話は木の話でした。
 いくつものサンプルを見せながら天然乾燥材の特徴を説明してくれたことをよく覚えています。

 家の設計依頼をするかしないか分からない相談者に対して、最初の話が木の話というのはすごいことだと思いますが、最初に木のことを分かってもらわないと先に進めないと建築士が話してくれたこともありました。

 入居まで時間がかかることと乾燥割れの話を施主に説明して理解してもらえれば天然乾燥材はもっと広く使われるようになって山が見える家が増えていくと思うのですが、そんな面倒なことをしなくても人工乾燥材を使って早く大壁仕様で家を建てた方が施主も喜んでくれると言われてしまいそうです。

 しかし、我が家を見た知人の多くは14ミリも開いた大黒柱の割れ目を見てもどうして割れるか話してあげるとそんなことだったら割れている材料でも全然問題ないと口を揃えて言います。

 天然乾燥材のことを施主に説明するのは意外に難しいことなのかもしれません。

熱圧加工板

2011.12.01.11:21

 杉の板に熱圧加工すると表面のわずかな細胞がつぶれて艶と色合いに深みが出てきます。
 見た目だけではなくて汚れもつきにくくなっていいことずくめのように見えますが、細胞がつぶれているだけなので水をこぼすとつぶれていた細胞が元に戻って跡が残ります。

 建築士は床材を選ぶ時に水の跡がつくことも説明してくれますが、跡がつくのを敬遠して熱圧加工していない板を選ばれる方もいらっしゃると聞きました。

 我が家では一階も二階も熱圧加工した杉の床板ですがキッチン周り、脱衣室、トイレと水を使うところの床には水の跡がついていますが、その他の場所には探せば見つかるかもしれませんが水の跡が目立つようなところはありません。

 また、階段は熱圧加工していない板を使っていますが階段の上り口には汚れは目立たないのに階段は汚れがついていることから、熱圧加工された床板は汚れがつきにくいことが分かります。

 さらに熱圧加工すると年輪の堅さの違いによって細かい凸凹が出来ます、この凸凹があるおかげで滑りにくくなります、もちろん靴下をはいていれば滑りますが裸足で体験すると明らかに熱圧加工板の方が滑りにくいのが分かります。

 滑る床に靴下を履いて歩くととても歩きにくい経験をお持ちの方は多いと思います、裸足でしっかりグリップしてくれることで歩きやすい床になっていると思います。

 しかしなんと言っても熱圧加工すると色艶が深まることが一番の特徴ではないでしょうか、知らない人が見ると一様に塗装していると見間違えるほど艶が出ていますし、色合いも深まりを見せてくれます。
 熱圧加工しなくても時間が経てば色艶は深まっていきますが、比べるとやっぱり熱圧加工した方が綺麗に見えます。

 新築直後に床に水をこぼしたら周りが綺麗ですからものすごく水の跡が目立ちますが、6年も生活していると水の跡もあちらこちらにありますし、床も新築当初から見れば色が変わっていることもあってそれほど気になることはありません。

 水の跡は気にならなくなっても相変わらず滑りにくいし、汚れもつきにくい特徴は変わりませんし、床に自然の色艶が出ていてそれが時間の経過と共にさらに深まりを見せてくれます。

 なんだか熱圧加工板の宣伝みたいになってしまいましたが、時間が経てば気にならなくなる水の跡の話だけを聞いて熱圧加工板を敬遠する前に優れた特徴があることも伝えられたらいいと思います。

 一つ失敗談ですが杉床が気持ちがよいので調子に乗って夏の暑い時期に床で昼寝をしていました。
 起きてみると腕など肌が直接床に触れていたところに跡がついています。
 気持ちよく昼寝は出来ましたが床に汗を吸い取った跡が残ってしまいました。

 夏の暑い時期は床に薄い敷物を一枚敷いて昼寝をしましょう!
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