木の名前

2012.10.31.11:00

 季節によって美味しい魚はたくさんありますが、10月、11月はシシャモが美味しい時期です。シシャモは誰でも知ってる魚ですが、私たちが普通に子持ちシシャモとして食べているのはカペリンと言って別の魚である場合が多いようです。

 毎年この時期のシシャモを楽しみにしているのですが、味もカペリンとは違いますし、シシャモはオスの方が美味しいと思います。
 昔はたくさん捕れたシシャモですが今は流通量の1%ぐらいまで減ってしまい代用品としてカペリンが食べられるようになっていったそうです。

 この手の話はよくあることだと思っていたら意外なところでも見つけました。
 わが家は梁も杉ですが普通はベイマツを使うことが多いと思います。
 ベイマツですからアメリカのマツだと思っていたら、ベイマツはマツじゃ無いそうです。

 トガサワラの仲間で日本のトガサワラはツガのようなサワラと言われています。
 日本にトガサワラが入ってきたときにマツに似ていたからベイマツと名前をつけられたそうですが、後から入ってきた本物のアメリカのマツはパインと名乗ることになってしまいました。

 もちろんパインとベイマツは使い分けられているので強度や表示に問題は無いのですがシシャモと言いベイマツと言い、素人にはわかりにくい名前の付け方だと思いました。

足裏センサー

2012.10.24.10:12

 わが家にはスリッパはありません。母親が自作した布製のわらじ?のようなものを一時期はいていたようですがまた裸足に戻ったようです。足裏センサー
 杉の床板は適度な堅さと断熱性を兼ね備えているので冬の床暖房がない階段でも裸足で過ごすことが出来ます。

 適度な断熱性能があると足から奪う熱が少ないので冷たく感じにくいとか、ほどよい堅さが膝や腰の負担を軽減してくれるなどいろいろ言われています。

 この他にも都合の良いことがあります。床に落ちているゴミなどが見つけやすくなります。
 お菓子のくずだったりホコリの塊だったりするわけですが、足の裏は割に敏感なのでこうしたものを踏むとすぐに気がつきます。

 掃除はクイックル・ワイパーだけで済ませていると前に書きましたが、一階と二階の柱に吊してあるのですぐに手にとってゴミを拭き取ってしまいます。
 こんなことを書くと家族の足裏は汚いように感じますが、スリッパを裏返してみれば結構汚れていることが分かります。足であればお風呂に入れば綺麗になりますがスリッパの裏を毎日掃除するというのはあまり聞きません。

 ゴミが砂粒だったりするとスリッパを履いていると気づかずに床に傷をつけてしまうかもしれません。
 足の脂で床が汚れるという人もいました。確かに階段や出入り口など頻繁に行き来する床は他と比べる汚れが目につきやすいのですが、固く絞った雑巾で拭くと汚れは割と簡単に取れてしまいます。

 うちは5人家族ですが汚れが目立つ部分を拭いたのは住み始めてから6年ぐらい経ってからですから頻繁にすることでもなさそうです。
 ゴミを見つけるために裸足で生活しているわけではありませんが、足裏センサーはゴミだけで無くサラサラで気持ちよい杉床の特徴を直接私たちに伝えてくれます。

天気の変わり目

2012.10.23.16:22

 10月22日(月)は暖かく一日中立山連峰がはっきり見えるすがすがしい一日でした。
 天気予報では夜から風が強くなり23日は寒くなると言っていましたが、本当かなと思わせるくらい過ごしやすい一日でした。20121022
 ところが日が沈んだ頃から風が強くなり午前2時ぐらいまで吹いていました。少し弱まったかなと安心していたら午前6時頃急に風が強くなり雨も降り出してきました。

 家の中に居ると強い雨風の音だけしかしませんが、風がおさまったと思ったのにどうして急に強くなったのかなと思っていました。
 気象計を見てみると午前6時頃に気圧、風速、風向、屋外湿度、屋外温度などほとんどの値が急に変化していました。

 午前6時頃の天気図を見ると寒冷前線がちょうど富山を通過している頃で寒冷前線が通過した際に起こった変化だと分かりました。
 暖房はまだ使っていないので少しぐらい室温や屋内湿度に変化が見られるかなと思っていたのですが、室内の温湿度にはほとんど変化はありませんでした。

 木の家はすきま風が心配だと言う人がいましたが、昔と壁や外壁の作り方は違うので強い雨風であっても壁と柱の隙間から漏れてくると言ったことはありません。
 また、木の家は強い風で揺れるんじゃ無いかという人もいましたが、わが家では今回の風ぐらい(風速14m/s)だったら揺れることはありません。
20121022天気図
 もちろん木の家だったらどんな家でも大丈夫というわけではありませんが、思い込みや先入観だけで判断しないようにしたいものです。
 今回寒冷前線通過時には気温は7℃下がって雨も降り出し、風も急に強くなりました。

 7℃という値以上に体感温度はもっと下がっていたと思います。後からデータや天気図を見てみるといろいろ気がつくこともあります。
 天気予報で寒冷前線が通過するという情報が出たら家族にも注意を促したいと思います。

植林

2012.10.15.11:34

 わが家は木頭杉が使われています。
 徳島県南部の那賀川上流は木頭林業地域と呼ばれ良質な杉の産地として古くから近畿圏一帯で使われていました。防鹿ネット
 四国には中央構造線が走っていて大昔に大陸と南からやってきた太平洋側がくっついた跡が見られます。

 富山は砂や土が固まった山が多いが木頭林業地域の山は岩盤で出来ているのでわずかな土に芽を出し根を張っています。
 植林してみると一回鍬を入れただけで岩盤に当たるのでいかに土の層が薄いかが分かります。

 植林する杉の苗は実生(みしょう)と言って種から育てた苗です。挿し木は親木のクローンですが、雌花にどこから飛んできたか分からない花粉がついて出来た種は親木を超える杉の木になる可能性があります。
 林業家は長い時間をかけて良質な杉の木を生み出そうと実生の苗を植え続けているわけです。

 苗を植えてほっとけば立派な木が育つわけではありません。苗が小さい内は雑草や雑木の成長に負けてしまい日陰になってしまいます。
 植物ですから日光が無いと枯れてしまうのである程度の大きさに育つまでは人が手を入れてやらないといけません。

 さらに、困ったことに苗は動物、特に鹿の餌になりやすく植林した場所は格好の餌場になってしまいます。
 植林した場所をネットで囲って鹿などが入らないようにしているのですが、一頭の鹿がネットに絡まると当然その場所はネットが低くなるので別の鹿がラッキーと言うことで楽々柔らかく美味しい苗がたくさんある植林した場所に入ってきます。急斜面での植林

 30度を超える急斜面に数百メートルに渡ってネットを張る作業だけでも大変なのにそれを維持点検する仕事まであるわけです。林業家にいつまでネットを管理しなくちゃいけないのか尋ねると15年ぐらいかな・・・と話してくれました。

 15年も経つと小さかった苗はある程度の大きさになるし自立して成長できるようになります。
 長い時間が経って杉林と言えるようになった頃に間伐という作業が始まります。
 苗を植えてから60年、人で言えば3世代後まで残っている木は植えた苗の2割程度まで減っています。

 50本の木使って家を建てて代わりに植林するとすれば苗は250本ぐらい植えないといけないことになります。
 慣れない私が急斜面に脚を踏ん張って添え木を打ち込んで苗を縛りながら植林できるのは5本ぐらい、本人は植林したぞ!と満足ですが足りない245本は後から林業家が植えてくれています。

クマバチの巣

2012.10.13.11:30

 クマバチはハナバチとも呼ばれ雄には針が無く、雌を手で掴むなどしなければ刺されるようなことはありません。
 また、見た目や羽音も大きいのでどう猛な蜂と誤解されることが多いそうですが、単独で生活するとてもおとなしい蜂です。
クマバチの巣 クマバチは木に穴を開けて巣作りをしますが、英名をCarpenter beeといい直訳すると大工バチと言うことになります。雌が木をかじって穴を開けるので、木の家をかじられるとガリガリとかじる音がはっきり分かります。

 クマバチだと分からなければ何の音かとても気になると思います。
 開けた巣穴で子供と一緒に越冬するので何世代にもわたって同じ巣穴を使う習性もあるそうです。

 先日富山県民会館分館の内山邸に行ってきたのですが築150年の家の外を見ていてクマバチの巣穴を見つけました。
 クマバチは単独行動なので集団でやってきて軒先を穴だらけにすることはありませんが築150年にもなると結構巣穴があります。

 もちろん文化財なので巣穴はパテで埋めてありますが数にすると50カ所以上はあると思います。
 ところが奇妙なことに2段ある屋根の下側の軒先だけにしか巣穴がありません。

 また、内山邸は敷地3,759坪、建物だけで440坪ある大きなお屋敷なのですが巣があるのは一カ所に集中しています。
 どんな要因で一カ所に集中してしかも二段屋根の下側にしか巣を作らないのかは分かりませんが、クマバチにとって巣作りの条件が揃っている場所なんだろうと思います。

 クマバチは何世代も同じ巣穴を使うので150年前に最初に巣作りをした蜂の子孫が巣穴を埋められてもまた近くに巣作りをしてきた跡かもと勝手に思いが巡ります。

 職員の方は毎年1つか2つ穴を開けられるので困っていると話してくれましたが、わが家では7年経っても巣穴が1つ、かじり跡が1つで済んでいます。

顔の見える家造り

2012.10.10.00:37

 わが家の特徴は丈夫で長持ちして美しく住みやすいところだと思っていますが、家造りにも特徴があります。
 林業家や建築士、棟梁や職人さんの顔を私が知っていることです。

 顔の見える家づくりが出来たわけですが、顔が見える家造りをすると何が違うのかよく分からないところだと思います。
 どの家でも材料を提供してくれる人、設計してくれる人、家を建ててくれる職人さんは必ずいます。

 家を建てるだけだったら顔は知らなくても良い仕事をしてくれたらそれでいいのですが、顔を知っていると建てた後の様子が少し違ってきます。

 私が家を建てようと設計事務所に相談に行った頃は木の家は何となく良さそうという漠然とした捉え方をしていたように思います。
 同じ杉でも産地によって違いが大きいことや人工乾燥と天然乾燥があることさえ知りませんでした。

 今でこそ、家の形だけ捉えても力の流れが見える力強い家だと思いますが当時は間取りを決めるだけで頭の中がいっぱいだったと思います。

 また、柱や梁が割れることも今は割れる理屈も分かっているし、割れる代わりに得たものの価値も知ることが出来たので綺麗に割れている柱や梁を見てうれしく思えるようにもなりました。
 さらに、エネルギーの計算が出来るようになってからは毎年消費するエネルギーが減るようになりました。

 こうしたことはいずれも家が建った後に顔を知っている林業家や建築士、棟梁や職人さんから教えてもらいました。
 前にも色が揃っていると綺麗だよと建築士が繰り返し話してくれたことを書きましたが、色が揃っていない空間を見るまではその意味が分かっていませんでした。

 誰かに教えてもらわなかったら、今でも何となく木の家は良さそうだという当時のままだったかもしれません。
 林業家は木の話をしてくれるし、棟梁は手刻みとプレカットの違いを話してくれるし、建築士は家のことを知りたかったら何をすればいいのか教えてくれます。

 そうやって少しずつ自分の家のことを知っていったわけです。
 何かを大切にしようと思えばまずその価値を知ることは大事なことだと思います。

 住み始めてすでに7年経っていますが住み始めた当時よりも今の方が家は綺麗ですし住み心地は良く感じます。
 顔の見える家造りには住まい手が学び続けられるしくみが組み込まれているように思います。

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