日射遮蔽と風通し

2013.06.26.18:51

 これから暑い夏を迎えますが厳しい暑さを和らげる過ごし方として家の外側での日射遮蔽と風通しが大切とよく言われます。
 すだれなどは家の外で日射遮蔽できますが、風が家の中に入りにくくなります。
 強い風が吹いたときにバタバタと音がすることも気になるところです。

 日射遮蔽と風通しは両方揃っていることが望ましいことは分かっているのですが、なるべく費用を抑えて家の外観にも合うような方法が無いかとずっと考えていました。
 そんな中、以前建築士のブログで紹介された緑のカーテンの記事を思い出して住まい手に話しを聞きに行くことにしました。

 私も緑のカーテンに挑戦したことがありましたが、スカスカでカーテンと言うにはほど遠い物でしたので建築士のブログで見事な緑のカーテンを見たときはおぉ~と声を上げたのを覚えています。
 見せてもらっての最初の印象はこれだ!。探していたものが見つかった瞬間でした。

 日射遮蔽と風通しを両立し、見た目も家に合っています。
 通りすがりの方からも声がかかるそうですが、声をかけたくなる気持ちが良く分かります。
 しかもツル植物と木の外壁が近すぎると外壁の色が変わる点にまで配慮されています。

 細かい工夫や失敗談を話して下さいましたが、参考にしたブログを紹介していただきました。
 菊本るり子さんの”緑のカーテンのある暮らし

 また、緑のカーテンの良さについて伺ったところ昼夜を問わず窓を全開できることとお話しいただきました。
 日中の優れた日射遮蔽機能に加えて、夜でも障子やカーテンを全開にして風を通せるのは大きな魅力です。

 すだれは窓に近い位置に垂らすと夜には家の中の様子が見えたりしますが外の視線は気にならないし、外から見ても家の中に誰かがいると言う程度の見え方だそうです。
 私はてっきりご主人が取り組んでいるのかと思っていたら、奥様が設置から日々の手入れや水やりまでを行っているそうです。

 植物相手なのでエアコンのようにスイッチ一つ!というわけにはいきませんが、人の目に止まる緑のカーテンはそれだけで一つの魅力になっているようにも感じます。
 お話を聞きながらこうした見事な緑のカーテンが一般家庭でも出来ることは多くの方に知って欲しいと思いました。

フシとストッキング

2013.06.23.02:22

 わが家は杉の床板です。
 フシもたくさんありますが年中裸足が気持ちよい床です。フシの溝1
 真冬も含めて家族は裸足の生活ですが、以前にストッキング履いてフシのある床を歩くとストッキングがデンセンすることがあると聞いたことがあります。

 一枚目の写真にはフシに溝が出来ています。
 この溝の角にストッキングが引っかかってデンセンみたいなのですが7年生活していてわが家では一度も問題になったことはありません。
 写真のようにフシに溝が出来ているところは目をこらして探さないと見つからないほど少ないし、見つかってもそこが普段行き来する場所とは限りません。

 また、もっと大きくフシが痛んでいる場所は二枚目の写真のように林業家があらかじめ修復してくれているので普段の生活ではフシがある床をストッキングを履いて歩くとデンセンするなどと気にかける必要はなさそうです。
 例え普段行き来する場所にストッキングが引っかかりそうなフシがあったとしてもそこだけ気をつければいいと思っていましたが、わが家はそれで良くても床材を提供する林業家としては対策が必要になるそうです。
フシの溝2
 無垢の床板は丸太を板に製材してあるだけかと思っていましたが、熱圧加工したりフシの傷んだところを修復したり、ストッキングが引っかかりにくくするなど様々な工夫が積み重なっていることがだんだん分かってきました。

 家造りにおいて材料の供給という最も川上の林業家が川下の住まい手の話を積極的に聞いてストッキングのデンセンまで配慮しているのはすごいことだと思います。
 無垢の床板は高価、スギの床は汚れや傷がつきやすいなどと言われますが、無節でなければ普通の合板フローリングと値段の差はほとんど無いし、傷や汚れが心配だと言われますが気になる凹みなどは水とタオルとアイロンがあれば目立たないように出来ます。

 熱圧加工している杉の床板を使っているわが家では7年経っても目立った汚れはありません。
 床は必ず触れるところなので触り心地は重要だと思います。裸足の生活であれば繊細な足裏センサーがサラサラの心地よさを直接伝えてくれるので気持ちよく生活することが出来ます。

 私は最初からこうしたことを知っていたわけでは無いし、家が建ってずっと後から知ったことも多くあります。
 建築士が林業家と私たち家族を繋いでくれなかったら私も無垢の床板は高いし、杉の床板は汚れやすいし傷もつきやすいと未だに思っていたかもしれません。

 家を建てようと思い立った頃は床板は合板か無垢ぐらいでしか分けることが出来ませんでしたが、無垢の床板であってもフシの有る無し、フシの大きさの違いによっても等級があって値段は様々ですし、天然乾燥か人工乾燥など乾燥方法によっても色艶は全く違います。

 材料を提供してくれるのは林業家ですが、それを何も知らない私たちに教えてくれるのは建築士です。
 建築士の話しに興味を持って林業家の元に出向いたらさらにおもしろい話しがたくさん聞けます。
 先ほどのストッキングがデンセンしにくい工夫は林業家ところで見ることが出来ますが実際見るとこんなことまでやっているのかと感心します。

 手っ取り早く樹脂で表面をコーティングなんてことを考えてしまいますが、それではサラサラの裸足の心地よさが失われてしまいます。
 大切な物を失わずに不都合に対応するのはなかなか大変で、床板一枚ずつフシを見ながらの作業でした。

電子防錆

2013.06.20.16:32

 以前に木は静電気が帯電しにくいのでホコリが溜まりにくいとか静電気によって汚れが固着しにくいと書いたことがありました。
 今回は自家用車の汚れについてです。

 自動車が新しいうちは洗車にも気合いが入りますが、だんだん面倒になってきます。
 自慢することじゃ無いのですが、わが家の自家用車は自宅で洗ったことがありません。
 車を洗うのは車検の時ぐらいでしかも洗ってくれるのは整備工場です。

 車は一月も洗わなかったら汚れるし、黄砂をかぶれば相当汚れが目立つはずなのですが、なぜかわが家の車は汚れが目立ちません。
 特別なコーティングをしているわけでは無く、電子防錆という機器を取り付けています。
 電子防錆は船やガスタンク、海にかかる橋などにはよく使われています。

 塗装は鉄と空気の間に膜を作って鉄が酸素と触れないようにすることで錆を防いでいますが、塗装が劣化するとやがて鉄が錆びてしまいます。
 鉄の錆は鉄の電子が奪われて酸素と結びつくことで起きる現象なので鉄よりも錆びやすい金属から弱い電流を流して鉄に奪われた電子を供給することで錆びないようにする仕組みです。

 この電子防錆は錆びを防ぐ仕組みとしてはよく知られていますが、もう一つ静電気が帯電しにくくなる効果もあるようです。
 わが家の車はすでに9年使っていますが未だに目立ったところに錆は見られませんし、整備士さんも車の下には錆は見られませんと言っていました。

 錆びにくいのはそれはそれで魅力なのですが、車が汚れにくいという効能も結構魅力があります。
 黄砂や泥はねなど普通につきますが帯電しにくいので雨に当たると勝手に流れ落ちてしまいます。
 晴れているときは汚れもつきにくいし、雨が降ると汚れるけどすぐに落ちてしまうことを繰り返しているように見えます。

 また車の塗装も時間が経てば劣化して艶が無くなってきますが、電子防錆していると塗装にも良い影響があるのか目立って艶が落ちているようには見えません。
 一時期は自動車メーカー数社がオプションで採用していたのですが、最近は見なくなりました。

 価格も8万円前後と安くはありませんが、わが家では20年ぐらい電子防錆を使っていて錆を防ぐ効果よりも、洗車しなくても良い効果?が気に入っています。
 8万円出費すれば雨ざらしで10年ぐらいは綺麗に使えるので車庫を建てるより安上がり?かもと勝手な解釈で納得していますが、効果がすぐに目に見えるわけでは無いので他の人に話しても8万円はちょっと・・・と言われてしまいます。

 その反面、電子防錆を使っている人は次の車にも取り付ける方が多く、理由について尋ねると「洗車しなくてもいいから」と言われる方が多いそうです。
 私もその一人ですが電子防錆と言わないで無洗車システムとか洗車いらずなどと名前を変えた方が売れるかも・・・。

ハチミツ

2013.06.17.10:27

 私は喉の違和感を放置しておくと高熱が出たりすることがあります。
 これまでは喉に違和感があるたびにイソジンでうがいしたり薬で対応していましたが昔から喉にはハチミツがいいと聞いていたので試してみました。
ハチミツ
 一口にハチミツと言いますが、値段もさることながら水飴にハチミツの色や香りだけをつけたまがい物から抗生物質が混じっている物まで様々ですし、火入れしていないものをお店で探そうと思うとなかなか見つかりません。
 ようやく2つのハチミツを見つけて試してみました。
 国産純粋ハチミツ(れんげ)とマヌカハニーです。
 れんげハチミツの方はさっぱりしていて食べ慣れた味ですが、マヌカハニーは黙って出されたらハチミツと思わないかもしれません。

 単に食べ慣れていないだけで美味しいし、れんげハチミツよりもスプーンですくいやすいのでマヌカハニー方が早く減りそうです。
 ハチミツはミツバチが集めた花の蜜だと思っていましたが、ハチミツはミツバチが花の蜜を原料に作り出したものなので濾過したそのままをいただくのが一番美味しい食べ方だと教えてもらいました。

 ところが国内で売られているハチミツの9割が加工ハチミツとよばれるもので、まともな国産純粋ハチミツは1割にも満たないそうです。
 せっかく味わうなら天然純粋ハチミツを探して下さい。

 さて、喉に違和感があったときの効果ですが、これが大変よろしくて違和感のある部分にじわっと染みこんでいく感じがします。
 もともとハチミツには殺菌・抗菌力があるので蜂の巣から取り出し濾過したままでも3年ぐらいは保つと言われます。
 でも、ハチミツはけっこう酸性が強いのでハチミツをなめてから寝るのは歯に良くないそうです。
 注意することもあるようですが、最近は喉に違和感があったらハチミツをなめるようにしています。

雨音

2013.06.09.18:33

 わが家はガルバリウム鋼板の金属屋根です。
 金属屋根というと夏は焼け込み、雨音がうるさいイメージがあると思います。
 私も雨が屋根を叩く音が気になるのではと随分心配しました。

 雨天時に金属屋根製の倉庫の中にいると雨が屋根を叩く音が大きく響きます。
 倉庫だったらまだしも住宅でしかも夜だったら安眠できないと思っていたわけです。
 建築士もこうしたことは分かっているので金属屋根の住宅には倉庫とは違う工夫してあります。
 私はどんな工夫をしたらあのうるさい雨音がどのように変化するのか知らなかったので不安な時期がありました。

 金属屋根の良さは
 瓦屋根よりも屋根勾配を緩やかに出来ること。
 屋根が軽くなるので家に与える地震の影響を小さく出来る。

 屋根が軽くなることで耐震性が有利に働くことは何となく分かると思いますが、屋根勾配が緩やかに出来ることで家の表情に多様性を持たせることが出来ます。

 日本中の伝統的な家は形や機能は様々ですが、家の形は屋根違いであることが多く屋根を取り払って伝統的な家を見てみると部材の大きさや細かい違いはあっても大きな違いは少ないそうです。
 わが家は切妻ですが、妻側は屋根勾配がはっきり見える部分です。私のお気に入りでもある狭すぎず、広がりすぎないちょうど良い屋根の開き方は瓦屋根には勾配が緩すぎるそうです。

 屋根は家の表情を決める大きな要素なので素材だけで決めないで欲しいと思います。
 そんなこと言っても間取りを決めるだけで目一杯なのに屋根のことまで考えられないというのが正直なところだと思います。

 そこを建築士が助けてくれます。私たちは屋根についてもう少し知りたいと言えば建築士は私たちが思いもつかないことまで話してくれます。
 選ぶのは施主ですが決める前に相談出来ます。相談と言っても数種類のサンプルの中から屋根材を選ぶだけじゃなく、屋根の形や耐久性の話し、屋根そのものの機能の話から流行の移り変わりの話しまでしてくれます。
 こうした話しを聞いた上で私は金属屋根を選んだと言うことです。

 さて、自ら選んだ金属屋根ですが雨音のことが心配です。
 金属屋根は雨音がうるさいことは建築士も分かっているので、設計時に対策を施してくれます。この部分が工夫になるのですが実際生活していて夜に雨音がうるさくて眠れないことは一度もありませんし、家族から文句を言われたこともありません。

 といって雨音がしないわけじゃ無いので文字で伝えるのが難しいのですが、金属屋根であっても雨音は心配しなくて大丈夫のようです。
 もう一つの夏の焼け込みについてはブログでも何度か直射日光下の屋根の表面温度と野地板表面温度を紹介しました。

 夏の晴れた午後1時頃、気温35度で直射日光が当たるガルバリウム鋼板表面温度は70度を超えます。
 ロフトに登って野地板の温度を測ってみると33度程度しかありません。ロフトの通風口から効果的に排熱できるのでロフトが室内に比べて大きく高くなることはありませんが、野地板表面温度が33度ぐらいと言うことは金属屋根が原因でロフトが熱くなると言うわけじゃなさそうです。

 私は家の表情と耐震性のことで金属屋根を選びましたが、自分がもっていた金属屋根に対する思い込みを払拭してくれたのは建築士です。
 大きな出費を伴う家造りですが、数種類のプランとサンプルの中から選ぶやり方もあれば歴史と文化を学び、新しい技術も取り入れ時間をかけて進めるやり方もあります。

 家造りは人それぞれですが長い時間をかけて積み重ねられてきた歴史と文化を家の中に取り入れることは時間が経つほどその価値が分かってきます。
 たかが屋根の形と言われそうですが、かっこいいと思える家を眺めるのは言葉や理屈抜きに心が豊かになります。

 金属屋根は雨がうるさいし夏は焼け込むと決め込まないで、屋根の形と家の表情にも興味を持って欲しいと思います。

語り継ぐ

2013.06.01.10:59

 ヤマタノオロチの話しはご存じの方も多いと思います。
 この話しは出雲の国で行われた大規模な治水工事の様子を後世に伝えるために作られたものと言われています。
 他の諸説もありますが、毎年氾濫を繰り返す川を治水する様子を物語として後世に伝えやすく工夫された話しと捉えることが出来ます。

 何かを物語として伝える方法はブランド品や宝飾品など比較的高価な商品の販売促進にも使われています。
 高価なものといえば家も入ると思いますが、文化財を除けば家に関する物語は少ないように感じます。
 どこの誰が何をしてどうなったを語るとき自分も当事者になっていないと誰が何をどのようにしたかなど分かるはずもありません。

 わが家に使われている木は誰がどの山から伐採して誰が製材したかも分かっていますし、林業家は私のこともご存じです。
 大工さんのところでも誰が番付をして誰がどこを作ってくれたのか分かっているので○○さんの階段、○○さんの玄関などと作れってくれた大工さんの名前が付いています。

 こうしたことは私一人だけ知っているだけでは自己満足ですが、家族に伝えるとき一味違ってきます。
 家は大切に使いましょうと言うだけじゃ無くこの家は誰かが長い時間、何かをしてくれてここに建っているのでそれを無駄にしてはいけません。と家を語ることが出来ます。

 テーマパークに遊びに行くのもいいですが、自分が生活している家の木がどこに生えていたのか見に行けるのも楽しみです。
 他の人からこれはコウだからコウしなさいと言われるよりも自分が気がつくと見方、捉え方は全く違う物になります。

 家を物と捉えればこうしたことはどうでも良いのかもしれませんが、せっかく建てた家を家族に長く使い続けて欲しいし、長く使い続けるための知恵や工夫もたくさん詰まっているのでそれを学ぶ糸口として物語を語ることには意味のあると思います。

 話しが長いとか脱線するとかヤマタノオロチのようにスマートな物語を語ることは出来ませんが、現代でも太古の昔から使われている語り継ぐ手法は有効だと思いますし、語り継ぐには施主が当事者となって家造りに参加することが大切だと思います。

 林業家や大工さん、職人さんと私たち家族を繋いでくれるのが建築士です。
 わが家にはわが家の物語がありますが、設計してくれた建築士の物語に出てくる登場人物は設計図書やお金、伝票でつながる商取引とは別の捉え方で出てきます。

 今にしてみればその話しがおもしろく、自分でも当事者になってみたいと感じたことが設計を依頼するきっかけになったように思います。
 家造りは面倒なことも多くもう一度やれと言われると引いてしまいそうになりますが、情熱と勢いで乗り切った日々も含めてわが家の物語の一部になっています。


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