風の質

2013.08.27.09:30

 木の家では扇風機の風が気持ちいいと何度か書いていますが、昨年辺りから高機能扇風機が目につくようになって来ました。扇風機
 電気店に行くと2千円ぐらいから3万円を超えるものまで様々な扇風機が並んでいますし商品を見てる人もよく見かけるようになりました。

 高機能機種の多くにはDCモーターが使われてます。DCモーターは羽根の回転速度を細かく制御して音を静かに出来るとか、ACモーターより消費電力が少ないと言われています。

 確かに音は静かです。しかし扇風機が発する音は何かと比べないと分からないし、ほかの扇風機でも日常生活に支障が出るような音ではありません。
 また消費電力が少ないと言いますが扇風機はもともと消費する電力が小さいので例え十分の一になったからといって生活に変化が見られるわけではないと思います。

 音が静かで消費電力も少ないけど3,000円も出せば手に入る扇風機に5倍以上払うのはどうかと思っていました。
 扇風機は羽根で空気を送り出しています。3枚羽根だったら一回転する間に3つの空気の塊を前に送り出すことになります。羽根を5枚、7枚に増やしていくと小さな塊を細かい間隔で送り出すことが出来ます。

 扇風機と自然の風では扇風機は当たる風に圧力を感じますが、自然の風には圧迫感がなく流れている空気の中に私たちがいる感じがします。
 もちろんこうした感覚はせいぜい風速2,3メートルぐらいまでの話しで自然の風でも強くなれば圧力は感じます。
 こうしたことは昔から知られていて扇風機は家具や壁に向けて使うのが気持ちいいと言われています。
 風を家具や壁にぶつけて塊を壊してから体に当てるということみたいです。

 高機能扇風機は風の塊を細かくしたり、途中で風同士をぶつけて塊を壊すなど様々な工夫がされています。
 お店で動いている扇風機に向かって「あー」と声を当ててみてください。
 子供がやるようなことには抵抗があるかもしれませんが、塊が少ない扇風機は声の揺らぎが少ないことが分かると思います。

 夏の扇風機は体に低湿度の空気を当てて汗の気化を助ける目的で使います。風が無いと高湿度の空気が体にまとわりついて暑苦しく感じますが、風がまとわりついている空気を取り払ってくれます。
 わが家では扇風機は”弱”で使うことが多く、寝るときは体から離してさらに風速を弱めて使っています。
 空気の塊の少ない弱い風に当たっていると機種によって風の質に違いを感じます。

 わが家には扇風機が6台あって3枚羽根から高機能扇風機と言われるものまでいろいろあります。
 デザインやリモコン、静音、省電力などいろいろ違いがうたわれていますが、風の質の違いが一番大きいように感じました。

 そこで3枚羽根の扇風機を壁に当てて使ってみたところ、これがなかなか良い感じで自然な風に近くなります。
 しかし、普段”弱”で使っていたものが”中”になるとか音も大きくなってしまいます。
 扇風機が生まれたのは120年ぐらい前だそうです。それからずっとモーターに羽根を取り付けて風を起こす仕組みは変わっていません。
 最近になって風の質が注目され扇風機が急に進化したような感じがします。

障子紙の劣化

2013.08.24.23:21

 障子は光の調節や見た目以外にも高い断熱効果が期待できる優れた建具だと思います。 障子は貼り替えが面倒だと言われますが、紙を貼り替えるだけで機能を復活させられるので考えようによっては長く使い続けるための工夫と捉えることも出来ます。障子紙の劣化1

 さて、貼り替えをしないで放置していると紙が黄ばんできたり自然に格子部分から破れてきたりします。
 そうなる前に貼り替えましょうと言うことですが、わが家の障子が破れる前の状態だったので撮ってみました。

 障子紙はある日突然バリッと破れるわけでは無く最初は2枚目の写真のようにツブツブ状に紙が薄くなった部分が出来ます。
障子紙の劣化2
 さらに進むと薄くなった部分に穴が開きます。小さな穴は障子にあちらこちら、特に格子部分に多く見られます。
 この段階で貼り替えれば問題ないのですが、さらに放置すると小さな穴がつながって破れてしまうみたいです。

 わが家は住み始めてから5年後に障子を貼り替えました。それから2年しか経っていないのにすでにこの状態です。
 障子紙にもいろいろあって安い障子紙を使うと頻繁に貼り替えることになるかもしれません。

 前に緑のカーテンを見せて頂いた方から富山の五箇山和紙を教えて頂きました。
 五箇山の合掌造りではガラス窓が無く障子で屋内外を分けています。触らせて頂くと紙と言うより布に近いような感じでした。
 五箇山和紙では5年、10年は当たり前、それ以上長持ちするので糊もそれなりの物を選ぶ必要があるそうです。

 また指ぐらいでは穴は開けられませんし、不注意で障子の下を蹴飛ばした程度では破れにくい強い紙です。
 気になるお値段ですが、びっくりするほど高い物ではなかったと思います。
 自分で障子紙を貼るのもいいですが表具屋さんに障子の貼り替えをお願いするときは紙を選べます。

 頻繁に貼り替えが必要な紙もあれば、透かし入りなどデザイン的なものもあるし、五箇山和紙のような強靱な紙もあります。
 今度貼り替えるときは値段だけで決めないで紙の違いにも注目したいと思います。

切手

2013.08.19.10:08

 郵便局から星座切手が出ています。7月の七夕に合わせて発行されていて今年も第3集が発売されています。星座シリーズ切手

 夏、秋、春の順に発売なりましたので来年、冬を代表する星座シリーズで完結するかもしれません。
 この切手はシール式で使いやすいのですが使わずに取ってあります。
 見た目も綺麗でこうした切手が張られた郵便物を受け取ると目が止まりそうです。水瓶座

 綺麗なだけじゃありません。使われているホログラムをよく見ると第2集には星座のシンボルマークが入っていますし、第3集には彗星の尾に文字が入っています。
 今年は2つの彗星がやってくる彗星の当たり年だからかもしれませんが、ちょっと探してみたくなります。

 第2集には山羊座、水瓶座、魚座のシンボルマークを見つけることが出来ました。
 第3集では彗星の尾に「Constellation Series NO.3」と書かれているように見えました。彗星と文字

 切手と言えば大震災の後に発行されたものがあります。
 右が東日本大震災、左が阪神淡路大震災の後に発行されました。震災切手

 シートをよく見ると阪神淡路大震災切手の方は大蔵省印刷局製造となっていますが、東日本大震災の方は国立印刷局製造になっていたりします。

 阪神淡路大震災の後にE-ディフェンスが出来たり、木造住宅の研究が盛んに行われるようになったと聞きました。
 東日本大震災では原子力発電について多くの方々が関心を持つようになりました。

 わが家ではこの切手を並べて地震の時に何をしたらいいか話し合ったことがあります。
 地震の時はまず逃げる。
 避難する場所は家族で確認しておく。
 たったこれだけですが、震災経験者が話してくれた家族の安否が分からなかった日々は空腹よりも辛かったとの一言が印象に残っています。

 年末にはアイソン彗星がやってきます。私は夜空は望遠鏡で見るよりも肉眼や双眼鏡で見ることをお勧めしているのですが、夜空に広がるアイソン彗星が見られるのを楽しみにしています。
 震災切手は教訓を思い出させてくれますが、星座切手は綺麗な星空を思い出させてくれるようになればいいと思います。

気温ヒストグラム

2013.08.16.12:55

 今年は西側窓に偽装網を使って窓の外で日射遮蔽しています。
 ニュースで最高気温が6年ぶりに更新したなどと例年よりも暑い夏が強調されていますが、わが家ではまだエアコンを使っていません。日中
 我慢しているわけではなくエアコンを使うほど暑くないだけですが、何かあるかもと思って調べてみました。

 グラフは外気温を9時~20時、21時~8時の二つに分けて1時間ごとに何度が何回出現したか調べたものです。(富山県富山市)
 わが家では風があれば33℃でも普通に生活が出来ます。(風が無ければ扇風機を使う)
 日中の平均気温 30.6℃
 標準偏差 2.5
(夜間・早朝の平均気温 25.5℃、標準偏差 1.8)

 このことから期間中普通に生活できる気温が全体の8割あって残り2割についても2℃程度温度を下げることができればほとんど普通に生活できる範囲に収まることが分かります。夜間・早朝

 偽装網を使って窓の外で日射遮蔽することで2℃ほど障子の温度を下げることが出来ました。
 室内の温度上昇が抑えられることで普通に生活できる範囲に納まっていると考えられます。

 夏を過ごすのに何も標準偏差まで持ち出さなくても良さそうですが、今回たまたま日射遮蔽で下がった温度(2℃)と普通に生活できる範囲から外れている温度が同じぐらいだったことが分かったのでちょっとうれしいです。

 暑いなどという感覚は人によって捉え方が違います。私たち家族も住み始めた当初は建築士の言うことを聞き入れてエアコン無しの生活をしていました。
 ところがやっぱり暑いと言うことで数年後エアコンを設置しました。
 木の家に住み始めて7年、住み慣れてきて夏を乗り切る別の方法に気がついてほとんどエアコンを使わなくなってしまいました。

 エアコンがあるんだから使ったらいいのにと言われそうですが、使わなくても普通に過ごせるし、ちょっとぐらい暑い方が体調は良いです。
 建築士は木の家はエアコンいらずと言いますが、住まい手が木の家に慣れるのには少し時間がかかるのかもしれません。

青空の星

2013.08.09.13:33

 前に山から登ってくる満月の話しを書きましたが、今回は晴れた空に見える星の話しです。
 晴れた空には太陽と時々月も見えることがあります。
 他の星は太陽が沈んだ後に見えると思っている方は多いと思います。

 金星は明けの明星とか宵の明星とか言われ等級もマイナス4等星と大変明るく見える惑星です。
 明るく見えると言うことは・・・、日中でも見えるんです。
 しかも望遠鏡や双眼鏡を使わなくても肉眼で青空にぽつんと浮かぶ金星の姿を見ることが出来ます。

 問題は広い空のどこにあるのか見つけにくいところです。
 空が暗くなれば明るい金星はすぐに見つかります。空が明るいと金星の場所がある程度分かっていないと見つけるのは大変です。

 金星の場所を調べるには国立天文台天文情報センター暦計算室 の今日のほしぞらのページが役に立ちます。
 また、暦計算室の暦要項では翌年の日曜日や祝日について見ることが出来ます。

 日中に金星をわざわざ探して何が楽しいのかと言われそうです。
 地球は太陽の周りを回っていることは誰でも知っています。しかし、地上から太陽の周りを回っている実感はほとんど感じられません。
 金星を見つけられたら、是非翌日も見てください。昨日と違う場所に金星が動いていることが分かると思います。梅雨が明けて晴れることが多いことも連続して観察するには好都合です。

 晴れた青空にぽつんと浮かぶ金星を見ているとヤツと一緒に太陽の周りを回っている妙な一体感が味わえると思います。

 金星を探すときは双眼鏡を使わないでください。間違って太陽を見てしまうと目に大きな障害を残すことになります。 一度見つけてしまえば目を離してもすぐに見つけられるので、肉眼で金星を見つけてから双眼鏡で見る手順をお勧めします。誰がなんと言おうと双眼鏡で太陽を見るのは厳禁です。

 今ちょうど金星は夕方西の空に明るく見えています。夕方金星が見えると言うことは日中も見えているはずです。
 太陽を見ないように注意しながら金星を双眼鏡で観察すると丸くない形が見えるかもしれません。金星にも月と一緒で満ち欠けがあります。
 見つけた金星はどんな形をしているのか観察してみてください。

 あの・・・出来れば一人で見ない方がいいかもしれません。
 大人が一人で双眼鏡を青空に向けている姿はちょっと変だと家内に言われたことがあります。

杉板と水回り

2013.08.06.01:37

 無垢の杉板を水回りに使うのは抵抗があると言われたことがあります。
 キッチンや洗面室、トイレなど水を使うところには杉板を使わない方が良いと言うことらしいのですが、わが家はキッチン、洗面室はもちろんトイレの床も杉床です。
 住み始めて7年経過しますが、今のところ何の問題もありません。
塗り分け
 前に排水パイプを外してしまいキッチンの床を水浸しにしてしまったことがありました。すぐに拭き取りましたが水を吸い込んでしまい板が膨れて床が波打ってしまいました。

 やっちゃった!と思いましたが、アルカリ性の洗剤で床を拭いたときに濃い紫色に変色したときのことを思い出し、様子を見ることにしました。
 水を含み膨らんだ床板が乾くと波打っていた床がだんだんおさまって、2日も経つと元に戻ってしまいました。
 水をかぶった部分がシミになっていることも無く、何事も無かったように元に戻りました。

 室内の床に水をこぼすことはあっても水浸しにすることは滅多に無いことです。
 杉の板は赤身であれば外壁に使えるほど水には強いし、源平の板でも一度や二度水をかぶった程度で何かおかしなことになるわけではありません。
防水塗膜拡大
 今回は杉板に防水塗料を塗ったらどんな感じなのかやってみることにしました。
 無垢の杉板と熱圧加工してある杉板(いずれも天然乾燥)に林業家が提供している”こもれびセラックニス”という防水塗料を二度塗りしました。
 1枚目の写真左側が熱圧加工板、右側は熱圧加工していない板です。
 この”こもれびセラックニス”はなんとバーボン・ウィスキーの臭いがします。(乾けば臭いは感じません)
 臭いをかぎながら飲んでしまいそうになりますが、防水塗料です。

 さて、塗ってみた感じですが2枚目の写真のように板に塗膜が出来るので肌触りは大きく変わりますが、水をこぼしたり水の中に浸けても変化はありませんでした。
 表面には塗膜が乗るので熱圧加工板と熱圧加工していない板両者とも見た感じはほとんど変わりませんが、熱圧加工板に塗ると熱圧加工板の特徴を塗膜で覆ってしまうことになります。

 拡大して気がついたのですが塗ったばかりの時はいいけど生活の中で塗膜はやがて剥がれてしまいます。
 剥がれた部分は結構目立つのでは無いかと思いました。また、防水は出来るけど肌触りが犠牲になりますし、調湿性能もほとんど無くなってしまいます。

 裸足の生活が当たり前になっているわが家では杉床のサラサラ感が失われるのには抵抗があります。
 無垢の杉床を水回りに使うのは抵抗があると言う人がいましたが、わが家では防水処理した床に抵抗があるという反対の捉え方をしています。

 この辺りの話しは人それぞれだと思いますが、無垢の杉床は防水処理しなくても結構水に強く水回りであっても十分使えるし、家中裸足で生活できるのは気持ちがいいです。



杉の色

2013.08.02.09:58

 家を建てる時、色を選ぶシーンは多いと思います。
 壁、カーテン、床やキッチン、便器の色まで決めなくてはいけません。DSC_4239_convert.jpg
 便器のシロといっても青みかかった白からアイボリーなど様々で迷うところです。

 わが家の壁はたまご色(殻の色)、真壁なので木が表しになっています。
 室内は障子と建具を除けば、たまご色と木の色と言うことになります。
 最近になって木の色って何色だろうと思うことがあります。

 家に使われる杉には様々なものがあって、富山ではタテヤマ杉が有名ですし、吉野杉、秋田杉など産地の名前がついていることが多いように思います。
 吉野杉を使いましたとか、タテヤマ杉で家を建てました。などと表現されますが色で杉を選んでいると言うよりは名前で選んでいる傾向があるように感じています。

 もちろん大壁仕様であれば柱・梁は見えなくなるので杉の色にこだわる必要はありませんが、柱・梁が見える真壁だったら色は重要だと思います。
 わが家の杉は徳島県の木頭杉が使われています。特徴は年輪が細かくて赤身が綺麗な杉を天然乾燥してあるところです。

 天然乾燥するともともと綺麗な赤身が色褪せずに長い年月をかけて色艶が深まっていくので新築時よりも今の方が家は綺麗です。
 もっとも徳島県の木頭杉であれば全てよしと言うわけでは無いらしく林業家のブランドとして出荷できるのはごく一部だそうです。

 杉の色なんてどの産地でも同じでしょ!と言われそうです。
 私は今でも建築士の構造見学会に行くことがありますが、いつも迷わずに行ったことも無い現場にたどり着くことが出来ます。
 団地であれば新築中の家は他にもありますが、間違えずにたどり着けるのは色が違うからです。
 構造見学会の時は柱や梁が外からでも見える状態が多いので特徴的な杉の色を見分けられるというわけです。

 普通に使われる柱・梁材と木頭杉は色が違うので分かりますが、似たような木を並べられたら区別するのは難しいと思います。
 同じ地区に天然乾燥された木頭杉と別の産地で天然乾燥された杉の家が新築中という場面が少ないだけで、私に杉の産地を見分けられる能力があるわけではありません。

 杉を使った木の家を選ぶ際には杉の色にも注目して欲しいと思います。
 タテヤマ杉、吉野杉、秋田杉、飫肥杉と言った名前で選ぶ方法もあれば、色の違いで選ぶ方法もあります。
 私が選んだ徳島県の木頭杉は赤身が綺麗と言われる特徴をさらに活かす天然乾燥に取組でいる林業家が提供してくれました。
 木頭杉の産地全部が天然乾燥を行っているわけでは無いと思いますが、徳島県の気候を活かした取組だと思います。

 優れた材料と知れば欲しくなります。
 ところが探す段階で大きな壁があります。
 私たちは家を建てる時、ハウスメーカーや工務店、設計事務所に家造りの相談に行きますが、そこで天然乾燥材は手に入らないとか、手に入れようとすると高くつくと言われてしまいます。
 高くつくと言われてしまうとその段階で手を引いてしまうのが現実だと思いますが、探す手間は必要ですが天然乾燥した杉の木は普通のサラリーマンでも手にすることが出来ます。

 一人や二人に手に入らないとか、高くつくと言われただけで天然乾燥をあきらめないでください。
 100年住宅とか長期優良住宅など長く家を使おうと言われていますが、長く住み続けるには家が美しいことはとても重要なことだと思います。

 天然乾燥についてプロに尋ねたアンケートで一位になるのは色艶が良いことだそうです。
 もともと赤身が綺麗な産地でありながらさらにその特徴を活かすために天然乾燥に取り組んでいる林業家の杉は普通のサラリーマンでも手が届きます。

 林業家は材料を提供してくれているし、施主も色艶の美しい杉が欲しいと望んでいても両者を繋いでくれる人がいないとうまくいきません。
 そこを助けてくれる人を見つけるのが一番大変かもしれません。


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