鴨居の高さ

2013.11.26.11:24

 わが家にはドアがほとんどありません。
 収納は開き戸ですが後は引き戸です。
 引き戸には敷居と鴨居があり、昔の引き戸は敷居をすべりながら移動していましたが、最近の引き戸には戸車がついているので大きな引き戸でも軽い力で開け閉めできます。
t_DSC_4218.jpg
 さて、敷居と鴨居の間は180㎝ぐらいが多いと思います。わが家では全く問題ありませんが、身長が高い方には使いにくい高さです。
 引き戸にすると戸が収まる場所を確保しないといけないし、高さも低くなりがちです。 ドアは簡単に高さを確保できるし、ドアが開く場所を確保するだけです。

 ところがドアは幅を広く出来ません。ドア幅は普通70㎝ぐらいが多いと思います。玄関などもう少し幅が欲しいときは2枚のドアを組み合わせて必要な幅を確保していることが多いように思います。

 引き戸は分割すれば部屋を繋いで大きな部屋として使うことも可能です。
 昔は引き戸を敷居にすべらせていたので引き戸を大きくすると重たくなるし、敷居もすり減りやすくなるので1枚が幅90㎝、高さ180㎝ぐらいの大きさは頃合いが良かったのかもしれません。

 最近は引き戸に戸車が使えるようになったことで幅も高さも大きくすることが出来るようになりました。
 わが家の一階は引き戸を開けると一つの部屋のようになります。寝るときは引き戸を閉めていますが、冬でも日中は引き戸を開けて使っています。

 また、高さも2mを越える大きな戸なので違和感なく部屋がつながります。
 建築士に引き戸の高さについて尋ねたことがあるのですが、部屋の使い方や隣り合う部屋の天井高などいろいろな条件があるので、とりあえず高さのある引き戸という単純な話では無いようです。
 家中全部大きな戸にすれば費用もかかるので家全体のバランスを考えて一階には大きな引き戸を入れてくれたのだと思います。

 わが家の日常は引き戸を開けて一階を一つの部屋にすることから始まります。床暖房のおかげで冬でもこうした生活が出来るわけですが、建築士に最初に話した「昔の家のように建具を開けると一つの部屋になるような家に住みたい」という願いが叶って毎日気持ちよく生活しています。
 垂れ壁が無いことでいっそう一体感のある部屋になっているように思います。

芯去り柱

2013.11.21.01:10

 木の芯がある柱を芯持ち柱、芯が無いのが芯去り柱と言います。
 芯去り柱にはフシがなく、乾燥が進んでも割れにくい特徴があり、一面だけフシがないものから4面ともフシがない超高級材までいろいろあります。柾目
 芯を外して製材するので大口径の木から製材される贅沢な柱です。

 8年ほど前、家の間取りが決まって構造材を発注した直後に初めて林業家のところを訪れたときのことです。
 工場見学を終えて事務所に戻るとわが家の平面図を林業家が眺めています。
 家に必要な構造材を寸法などの数字だけでやり取りしているのかと思ったら、林業家は平面図を見ながら私にこんな提案をしてきました。
 「和室に芯去りの柱を使ったらどうぉ?」

 当時すでに芯去りの柱は高級材だと聞いていたので「高くて手が出ない。」というと「全部芯去りにすれば高くなるけど、和室だけなら5本だし家の中にフシがない綺麗な空間があるといいものですよ。」と言われてその場の勢いもあって和室は芯去りの柱を採用することになりました。

 今では芯去り柱を勧めてくれた林業家に感謝していますが、当時の私に一部だけ芯去り柱を採用するなどと言うことを考える余裕は無かったし、フシがない綺麗な空間とはどんな雰囲気なのか想像することも出来ませんでした。
板目
 毎日眺めるわけではありませんが、和室に座って見渡すと確かにフシがない空間は普段生活している部屋の雰囲気とはちょっと違います。
 家の中にちょっと違った雰囲気の場所があるのもいいものです。

 値段だけで考えれば芯去り柱はなかなか手が出ない物ですが、和室だけなど使い方を工夫することで費用と雰囲気の違う空間のバランスを取ることは出来ると思います。
 芯去り材と言っても2面無節であればびっくりするほどの値段ではないので建築士と相談して欲しいと思います。

 さて、芯去り柱には板目と柾目の面があります。
 どっちを正面に向けるか決めるわけですが、富山では板目を正面に向ける傾向があり、徳島では柾目を正面に向けることが多いそうです。

 富山の大工さんに尋ねてみると柾目面は赤身と白太部分の色の違いがはっきり出ます。 何年かすれば色の違いは分からなくなりますが、色の違うラインが少し斜めになることが多く錯覚で柱が傾いて見えることがあるので板目を正面に向けることが多いそうです。

 徳島では芯持ち柱には無い美しい柾目を正面に向けて楽しむ傾向があり、同じ芯去り柱でも地域によって使い方が違うようです。

2013年TS伐採ツアー

2013.11.18.14:24

 TS伐採ツアーに行ってきました。
 今年で19回目になるそうです。今回もこれから家を建てる方、建築士の方や大工さん、大学生など様々な方が参加していました。伐採クサビ打

 昼食はモデルハウスでいただきましたが、時間が経った木の家を継続的に見ることが出来るので楽しみにしています。
 わが家は築7年ですがモデルハウスは18年ぐらい経っています。新築時よりも7年経った今の方が艶が出て綺麗だと思っていますが、18年経って色艶がさらに深まったモデルハウスを見るとわが家はまだまだ色が浅いと感じてしまいます。

 時間の経過と共に色艶が深まるのは天然乾燥材の大きな特徴であり、プロに天然乾燥材についてのアンケートを取ると色艶が良いことをあげる方が一番多いそうです。
 わが家も後10年も経てばこんな雰囲気になると思い描くことも出来るので色褪せることがないモデルハウス見学は続けて欲しいと思いました。

 見学コースにはモデルハウスの他に板の製材と構造材の製材を行っている工場見学が入っています。TSウッド・ツアーの特徴と私が勝手に思っていることですが見学中に話してくれる内容は芯持ち材は必ず割れる、床を歩くと音がする、2階の音が伝わりやすいなど施主がいやがることばかりです。
 木の家をもっと宣伝してもいいと思うのですがいいことはほとんど話してくれません。

 そもそもこのツアーに参加する方は世の中で普通に言われる木の家に満足できない方が多い傾向があります。
 木の家は調湿性があって安らぎがあるなどと言われますが、割れることや歩くと音がすると言ったことを理解しないで木の家に住むのは施主のためにならないとの配慮だと思います。

 ツアーの夜には宴会があります。TSウッドのメンバーも来てくれるので木の家について学ぶ絶好の機会です。
 モデルハウスや工場見学中に芯持ち材は必ず割れるとか歩くと音がしますと短い時間で話してくれますが、懇談の席ではどうして割れるのか、なぜ音がするのかなど詳しい話しが聞けます。

 また、施主がいやがることが分かっているのに、どうして割れない柱や梁にしないのかについての話しは住まい手にとって聞き逃したくない内容です。
 芯持ち材が割れるのは木が生きているからとか、本物の木はそういうものだと分かったような分からないような話をする方は多いと思いますが、割れる理屈と割れない木が失っている物の両方を住まい手に説明できる方は少ないように感じています。

 こうした材料を送り出してくれる林業家が本物の木の話をしてくれる機会は住まい手が今まで持っていた木のイメージをリセットする場として大きな価値があると思います。

 さて、伐採直後に参加者が年輪を数えるのですが、年輪の最後の部分がよく分からなかったので尋ねてみました。最先端部では杉の皮になる部分と年輪を構成する部分に分かれているそうです。
 写真では最も外側の茶色の部分が杉皮で、次の薄いピンク色の部分はやがて皮になります。杉の成長部位

 その次に細く薄い黄色の部分が見えますが、ここが現在成長している秋目だそうです。
 薄い黄色の部分まで93本の年輪を数えることが出来ました。
 杉は白太と赤身の境目がはっきりしていますが、年輪を一つ積み重ねる毎に30~40年前の白太部分が赤身に変化して行くことも教えてもらいました。

 3本伐採した中に中心部が傷んでいるものがありました。
 もろくなった部分をよく見るとシロアリが動いています。赤身はシロアリに強いはずなのにシロアリがいると驚いた様子の参加者もいました。

 もっとも樹齢80年を超え高さ30メートル以上もある杉の根元から1メートルにも満たない高さにシロアリがいても全く問題ありません。
 赤身材がシロアリに強いことは確かですが、シロアリを絶対寄せ付けないわけではありません。

 人間が誕生する遙か以前から生息しているしぶといシロアリに薬剤で対抗するよりもシロアリが好まない赤身材を使って時々点検する手法の方がどこにでもいるシロアリと付き合うには合っているように思います。
 山に立っているスギの赤身にシロアリを見つけたことで、土台や大引きに赤身材を使うだけじゃなく床下を点検できるように造る工夫の意味が少し分かったように思いました。

 今回のツアーにはTSウッドハウスを立ち上げたメンバーの息子さん世代も加わってつながりを感じることが出来ました。林業に限らず最近は後継者が減っているなどと聞くこともありますが、若い林業家が熱心に話してくれる様子を心強く思いました。

半停電

2013.11.06.20:43

 ある日突然家の半分だけが停電したと聞いたことがあります。
 半分だけ停電というのは分電盤の上下に分かれているスイッチ群のどちらか片方に振り分けられている電気機器が停電するという現象のようです。電柱ヒューズ

 リビングは大丈夫なのに寝室が停電しているといった感じですが、近所を見ても停電していないしどうしたらいいか分からずにとりあえず電気屋さんに電話することになります。
 電気屋さんも大変なお仕事で不具合があったらとりあえず駆けつけてくれます。

 状況からこれは電信柱(電柱)に取り付けられているヒューズが切れているかもしれないということで直してくれるのかと思えば、担当は電力会社だから電力会社に電話しなさいと言うことになります。
 送電系統は電力会社側と使用者側の線引きがはっきり分かれているので電柱に取り付けてあるヒューズは電力会社が交換することになっているそうです。

 電力会社では24時間電話を受け付けているのですぐに連絡が出来ると思います。
 ヒューズを交換して復旧するのですが電柱にヒューズがあることをご存じの方は少ないし、家のブレーカーが落ちずに容量の大きなヒューズが先に切れるというのもおかしな話しですが、ヒューズにも寿命があるそうです。
 だいたい10年ぐらいだそうですが15年経っても使えるヒューズもあるし必ず10年で交換しなければならない部品ではないそうです。

 普通の家には3本の電線が入っています。1本はアース、2本にはそれぞれ100ボルトを少し越えた電気が流れています。こうすることで一軒の家の中で100ボルト機器と200ボルト機器が使えるようになっています。
 100ボルトが流れている電線にはそれぞれヒューズが取り付けてありこれが切れることで家の半分だけが停電するわけです。
 理屈が分かってしまえば驚かずに済む話なのですが、うちだけ半分停電なんてことに遭遇するとびっくりしてしまいます。

 電力会社の連絡先をアドレス帳に書いておくこともお勧めです。
 ホームページに書いてあることを知っていても停電でパソコンやインターネットが使えなければ電話をかけることが出来ません。
 電気の他、水回りに不具合があったときの連絡先も事前に調べておくと役に立つかもしれません。

 写真には4つのヒューズ(2軒分)が写っています。
 家から電柱まで電線を辿ってヒューズを見つけてみてください。一度見ておくだけでも半分停電したときに少し余裕を持って対応できると思います。

 電柱には電柱番号という番号がついています。電柱一本毎につけられた名前なのですが携帯電話から110番や119番に電話して場所を伝えるときに電柱番号が役に立ちます。
 土地勘がなくても電柱番号を伝えることで正しく場所を伝えられるし、街中でも大きな交差点のどっちにいるのかなど詳細な場所も伝えられるので便利です。

消費税

2013.11.04.09:24

 消費税が増税されると新築費用が高くなると考えている方は多いと思います。
 しかし必ず高くなるかと言えばそうとも言えません。

 新築費用が3,000万円の場合現行の消費税は150万円、消費税が10%に増税されると300万円となり150万円費用が増えることになります。
 だから早めに・・・と考えてしまうわけですが、そもそも新築費用には定価があるわけでは無く設計事務所に家造りの相談をした場合は入札になることがあります。

 入札者は図面を見ていくらで施工するか金額を提示します。
 仕事が混み合っている場合とそうで無い場合では金額が変わってきますし、新築が増えると材料価格も上昇する傾向があります。

 8年前、わが家の場合も複数の入札をいただきましたが同じ図面であっても数百万円のバラツキがありました。
 施工者の事情もあるし、材料価格など周辺状況も影響するので増税によって必ず費用総額が増えるというわけではないようです。

 近所の大工さんや内装屋さんは今は忙しいけど増税後は怖いと言っていました。
 設計が無料とか消費税がいくらという個別項目に目が向いてしまいますが、総額で捉える視点も大事だと思います。

 ちょっと前までエコ・ポイントで盛り上がりましたが、エコ・ポイントが終わった後のテレビ価格は大きく下落してしまいました。
 大勢の方がエコ・ポイントがあるんだから今のうちにと競ってテレビを買い求めたわけですが、振り返って見ればあれは何だったのでしょうと思ってしまいます。

 増税は気になるところですが、実際のところ過度に心配しないでじっくり家造りを進めるのが丈夫で長持ちして美しく住みやすい家を安く手にできる最善の方法なのかもしれません。

光源

2013.11.03.10:53

 最近はLEDを使った照明機器が増えてきたそうです。
 LEDは寿命が長くて省エネルギーが特徴とされています。
 わが家では寿命が短くて消費電力も大きい白熱電球が主な光源です。

 一時期光源をLEDに変えようか検討したことがありましたが、調べてみると白熱電球には今まで知らなかった特徴があることが分かってきました。
 白熱電球の演色評価数はRa100、LED電球は最新のものでRa90、普通はRa70~Ra85ぐらいが多いようです。

 演色評価数とは日本工業規格で定められている基準光で見える色を基準にした光源の質を表します。
 Ra100がもっとも高い指数で数字が小さくなると基準光で見た色から離れていきます。
 トンネルの中に使われているナトリウム灯は演色評価数はRa60ぐらいが多いようです。 トンネルの中では見ている物がオレンジ色になり自然光で見る色とは随分違います。

 白熱電球は様々な色がバランス良く混じり合った光源ですが、LEDは3色が混じり合った光源なので見え方は刺々しくなる傾向があるようです。
 色の見え方は演色評価数のほかに色温度も大きく関係しています。
 色温度が高くなるほど白っぽくなり低くなるほど赤っぽく見えます。

 白熱電球の色温度は2,800ケルビンぐらい、蛍光灯(昼白色)は6,000ケルビンぐらい、電球色タイプで3,000ケルビンぐらいだそうです。
 こうしたことが分かってくると寿命や消費電力だけなく様々な要素を考えて光源を選べるようになります。

 わが家では白熱電球の買い置きをしているのですが先日家内が電球交換時に照明機器を拭いていました。
 電球交換時に拭き掃除までしなくてもいいのですがついでにやっているようです。
 このついでというのは生活していると結構便利です。また、天然乾燥材と白熱電球は相性が良いです。

 LED電球は寿命が長くて消費電力も少ないけど、白熱電球にも魅力はたくさんあります。また、LED電球は電球そのものが高いことも見逃せません。
 白熱電球は1個300円ぐらい、調光できる演色評価数90のLED電球になると1個4,000円以上します。300円の電球は10個ぐらい買い置くことが出来ますが、4,000円の電球を10個買うと4万円の出費になってしまいます。

 LED電球に変えようか検討しましたが、木の家の見え方はまだまだ白熱電球には及ばないし電球の値段も下がってきたとはいえすぐに交換出来るほどではないことから白熱電球を使い続けています。
 そのうちわが家もLED電球に変わっていくと思いますがもう少し先になりそうです。

 これから家を建てる方も寿命や消費電力だけで光源を判断しないで建築士に相談して欲しいと思います。
 出来れば夜に白熱電球に照らされた木の家を見せてもらうことをお勧めします。
 木の家を見学するときは日中が多く、夜に見学する機会は少ないかもしれませんが日中とは別の表情を見せる綺麗な木の家も見て欲しいと思います。

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