放射温度計2

2014.01.31.20:48

 放射温度計は対象物に触れずに測れる便利な温度計です。
 天井など手の届かない場所の温度を測ることにも使えますが、幾つか注意することがあります。放射温度計

 前回は測定範囲と放射率について書きましたが、放射率については金属とガラス以外は放射率0.95でいけそうですし、測定範囲もD:S値を押さえておけば問題ないと思います。

 もう一つ放射温度計を使う際の注意として温度ドリフトがあります。
 放射温度計を保管場所から使用場所に移動させるなど、環境温度を急に変えると赤外線センサや光学系の温度変化によって測定誤差が発生します。

 放射温度計であちらこちら測って元の場所を測ってみたら温度が低く表示されたという話しを聞いて実験してみました。

 あらかじめ接触温度計で床面を測っておきます。(20.4度)
 冷蔵庫で放射温度計を1時間ほど冷やしてから同じ床面を測ってみました。(23度)
 接触温度計では20.4度を示すのに冷やした放射温度計では23度と高く表示されてしまいました。

 室温に近い放射温度計を握ってあちらこちら測っているうちに体温で暖まって測定温度に違いが出たものと思います。
 今度は服の中に温度計を入れて暖めてから床を測ってみたところ20.5度と表示されました。

 数カ所測る程度であれば暖める必要は無いと思いますが、家中の天井や壁の上下、床など数多く時間をかけて測るときにはあらかじめ放射温度計を人肌で暖めておくのが良さそうです。
 放射温度計は暖めないといけないわけではありません。握っているうちに体温で機器が暖まり最初に測った温度と違いが出るのであらかじめ人肌程度に暖めておくというわけです。

 最近の放射温度計は放射率など間違った使い方をしなければ接触温度計よりも正しい温度を表示してくれるものが多くなりました。
 室内に温度計を置いている家は多いと思いますが、床や壁、天井がどのくらいの温度になっているかは放射温度計が便利です。

 床暖房の室内は壁や天井まで室温と近くなることで20度と低めの室温でも暖かく感じる特徴があります。
 床暖房体験時に放射温度計があると壁や天井まで測れるし、ご自宅と比べることで体感温度の違いがわかりやすくなると思います。

全室連続暖房

2014.01.27.20:24

 わが家では10月下旬から翌年の4月下旬まで暖房しています。
 暖房期間は半年ですが暖房費用は厳冬期は高くなるなど期間によって違います。

 また、日中でも家族が家にいるので半年間全室連続暖房しています。個別の部屋を必要に応じて暖房するのは間欠暖房と言うそうです。
 連続暖房と間欠暖房では間欠暖房の方が暖房費が安いとずっと思っていました。
 ところが間欠暖房の家でもわが家の暖房費と大きく違わないことがだんだん分かってきました。

 きっかけは私のブログをみた近所の知人がそんな費用で全室連続暖房など出来るはずが無いと言った一言でした。
 家の大きさや建てた時期は大きく違いませんが、家に誰もいない時間と就寝時は暖房を止めて使っているそうです。
 早朝にタイマーで暖房を始める使い方ですが、暖房費など一月に消費する灯油の量はほとんど同じだそうです。

 全室連続暖房の場合トイレや脱衣室も含めて寒いところが無いし、起床時や帰宅時に家の中が寒いと言うことがありません。
 1月の厳冬期でも起床時に室温が全室20度ぐらいとか灯油の消費量がどれだけとかブログで書いているのを見て、そんなはずは無いと思っていたそうです。
 間欠暖房している家と全室連続暖房している家の灯油消費量が似ているというのはおかしいと思っている方は他にもいらっしゃるかもしれません。

 暖房と言っても薪ストーブや床暖房もあれば、石油ファンヒーターやエアコンなど様々な暖房方法があります。
 また、地域によっても暖房方法や捉え方は違うと思います。
 間欠暖房と連続暖房を言葉だけで比較するのはあまり意味が無いと思いますが、富山の近所同士では間欠暖房と連続暖房では費用の違いよりも連続暖房の快適性が目立つように感じています。

 家にいないとか寝ている間も暖房するのに抵抗があれば温度を下げることも出来ます。体感温度は室温だけじゃ無く壁など周囲の温度にも大きな影響を受けるので暖房を止めてしまわないで通常よりも低い温度で暖房しておくことで基礎的な温度を保つ工夫も出来ると思います。

 何人かに暖房費用のことを尋ねるとみなさん関心が高く、暖房の話になると結露やカビの話しになることも多いように感じます。
 全室連続暖房は贅沢で費用がかかると思っていましたが、どうやら間欠暖房であっても暖房費用に大差が無く起床時や帰宅時も暖かく結露やカビの問題も起きにくい点など全室連続暖房には費用以上の効果があるように思います。

 住み始めた当初燃料は灯油を使っていましたが今年の3月にヒートポンプに替えました。暖房に必要なエネルギー量に変化はありませんがエネルギーの費用が違います。
 ヒートポンプと灯油ボイラーで暖房費用を比べたとき灯油が1リットル55円ぐらいだったら両者が同じ程度になります。

 今は灯油が1リットル100円を超えているのでヒートポンプの方が暖房費が安いと言うことになります。
 暖房を考えるとき温度だけなく結露やカビ、家の中での温度差など暖房することによって起こる様々な要素を総合的に考えたいと思いますが、私たち素人には複雑に絡み合った個別要素を組み合わせるのは難しい話しです。

 ついこの間までは家は建ててあげますけど冷暖房は住まい手が選んで下さいと言う雰囲気でしたが、今は技術を持った建築士が助けてくれます。
 富山で生活しているわが家の場合、全室連続暖房は間欠暖房と暖房費用に大差は無いし、室内に温度差が無く起床時や帰宅時でも暖かい家は住みやすいです。

長靴の乾燥

2014.01.16.21:53

 雪国ではこの時期長靴での生活が続きます。除雪時だけじゃ無く日常長靴を履いて出かけるので靴の中が汗などで湿っぽくなりますが、玄関に一晩置いておくだけでは長靴の構造と時節柄なかなかカラッと乾くまでには至りません。

 床暖房の生活を初めて何年かして家内が玄関近くの床暖房が敷設してある床に新聞紙を敷いて長靴を並べるようになりました。
 長靴の他に手袋なども並んでいます。見た目はさておきこの状態で一晩放置しておくとなんと全部カラッと乾きます。
 手袋は中まで乾いていますし、長靴も足先まで気持ちよく乾いています。

 床暖房してあるところに座布団などがあるとその部分だけが温度が上がります。
 わが家の場合床が24度ぐらいであれば座布団の下は32度ぐらいになるのでこれを利用しているわけです。
 階段と収納、ロフト以外のところは床暖房がしてあるので玄関近くの床を乾燥コーナーとして使うことが出来ます。

 リビングには洗濯物が大量に干してあるし、玄関近くの床には長靴や手袋が置いてあるちょっと人に見せられない光景ですが重宝しています。
 また防寒着や合羽なども玄関に吊して、ある程度乾いた後床にたたんでおくとこれまたカラッと乾いているし冷たくないので袖を通すとき気持ちがいいです。

 とにかく濡れてさえいなければ身につける物は床に置くようになります。
 そんなことをすれば靴の臭いなどが気になりそうですが、木の家ではトイレの中でさえ芳香剤が必要ないくらいですから靴の臭いなど全く気になりません。

 長靴や雨具、洗濯物をバンバン室内で乾燥させても大して湿度は上昇しませんし、窓が大きく結露するとかどこかにカビが発生するなどと言うこともわが家ではありません。
 室内で長靴などを乾燥させる場面について違和感がある方もいらっしゃると思いますがそこは雪国の生活と言うことで・・・

 布団乾燥機、靴乾燥機、浴室乾燥機、除湿機など雪国では場面に応じていろいろな機械を使います。
 以前生活していた家では全部使っていましたが、今はどれも使っていないし必要もありません。
 建築士から床暖房を提案されたときに「長靴まで乾きますよ」と言われたわけではありませんが、階段や収納などを除いた床面に床暖房を設置することで暖房以外の使い方も出来るようになります。

 そんな広範囲にしたらお金がかかると考えてしまいますが、実際どれだけ金額が増えるのか調べてみてください。
 一階だけのつもりだったけど二階まで敷設したらどうなるかとか、リビングだけのつもりだけど廊下やトイレにも敷設したらなど、思い込まずに建築士に相談してみてください。敷設面積を少しぐらい増やしても金額が大きく変わるわけではありません。

 また、床暖房はスイッチを入れると敷設面積全体が暖まるわけでは無く、一階のリビングだけとか寝室以外とか子供部屋だけと言った暖房するところを選ぶことが出来ます。
 もちろん一階だけで二階は暖房しないという使い方も出来ます。

 私はなるべく全室暖房した方が費用対効果が大きいと思っていますが、床暖房の敷設面積が広いと暖房以外にいろいろ使えます。

インフルエンザ対策

2014.01.13.11:40

 1月も中旬に入りインフルエンザが流行する時期になってきました。
 インフルエンザは湿度が下がると蔓延する傾向があり、庄司医師の研究から絶対湿度とインフルエンザ流行の関係が分かってきました。

 普通に湿度というと相対湿度を指しますが、相対湿度だけではよく分からない部分があります。
 例えば電車の乗車率が50%と言われても、1両編成の電車に半分乗っているのか、10両編成の電車に半分乗っているの乗車率50%ではよく分からない部分です。

 また、電車に乗客が100人乗っていると言われても電車が何両編成なのか分からないと混雑しているのか空いているのか分かりにくいです。
 200人乗りの電車に100人乗っていると言えば乗車率50%でまだ100人乗れることが分かります。
 湿度を絶対湿度で表示すると一立方メートル(立米)の中に何グラムの水蒸気があるのかが分かります。
 この水蒸気量とインフルエンザの流行の関係を見つけたのが庄司医師の研究です。

 一立米(いちりゅうべい)に11グラムの水蒸気があればインフルエンザは流行しにくい。それを下回ってくると流行がはじまり、7グラムを下回ると流行しやすくなると言われています。
 今朝のわが家は室温20.1度、相対湿度48.7%、絶対湿度は一立米あたり8.5gで、外気温は1.8度でした。

 床暖房していると部屋が乾燥すると言われますが、わが家の場合洗濯物は室内干し、浴室の換気扇は使わずに風呂から上がったら出入り口の引き戸を開けっ放しにしています。
 こうすることで換気による熱損失を抑えたり、水蒸気を室内に供給する効果を期待したりしているのですが一冬通して48%の前後2%ぐらいを行ったり来たりしています。
 室温は20度から22度ですから室内にはおおむね一立米あたり8.5g程度、全体では3,700gぐらい常時あることになります。

 日本住宅・木材技術センターが行った、築十年以内の木造校舎、鉄筋コンクリート(RC)校舎、内装木質校舎で、インフルエンザによって学級閉鎖した学級を調べたレポートでは木造校舎が学級閉鎖率が低い報告がされていました。
 湿度が高ければ除湿、低ければ加湿と機械による調整を行う場面はあると思いますが、木の家ではこうしたことは家本体が勝手に調節くれます。その調節が住まい手に都合の良いところで安定しているところがすばらしいと思います。

 もっとも木と言っても天然乾燥材と人工乾燥材では調湿能力に差があり、人工乾燥材は天然乾燥材の半分程度まで調湿力が落ちている場合もあるようです。
 富山の冬は湿度が高いと言われ現在湿度96%ありますが、絶対湿度で表示すると一立米あたり5gしかありません。
 インフルエンザは湿度が下がると流行すると言われますが湿度96%の屋外よりも湿度48%の室内の方がインフルエンザ・ウィルスにとっては居心地が良くない環境と言うことになります。

 インフルエンザ対策と標題をつけましたが、わが家では手洗いとうがい以外は特に何もしていません。住まい手が何もしなくても本物の木の家が調節してくれていることはうれしいことです。

熱損失量

2014.01.08.13:58

 前回は暖房熱源機をヒートポンプに替えたら暖房費が安くなったという話しを書きました。まだ使える灯油ボイラーからヒートポンプに替えるわけですから事前にどのくらい効果があるのか調べてみました。
 調べると言っても製品カタログや口コミの情報では自宅に当てはまるのか心配ですし、大して暖房費が変わらないのであれば熱源機を替える必要も無いわけです。

 こうしたことを調べるには家の熱損失量が必要になります。
 屋外と室内に1度の温度差があった場合1時間にどれだけの熱が逃げていくかを示す値です。
 この数字が仮に380Wとすると室内外の温度差(室内温度-外気温-生活熱)20-5-3=12度とした場合、一時間に380*12=4,560Wの熱が逃げていくことになります。

 この数字は4,560Wの熱を供給すれば外気温が5度の時、室温を20度に保てることを表しています。
 4,560W*24時間*30日=3.283MW(メガワット)一月の平均外気温が5度の時、室温を20度に保つために必要な熱量。
 これをエネルギーに変換すると3.283MW*3,600J=11,818.8MJ(メガジュール)になります。

 11,818.8MJさえ分かってしまえば後は簡単です。
 灯油は1リットル当たり36.7MJ、ヒートポンプの場合はCOP4として見積もれば、
 11,818.8MJ÷36.7MJ÷0.75(効率)=429リットルの灯油が必要になりますし
 11,818.8MJ÷3.6MJ÷4=820KWの電力が必要になります。

 これを費用に置き換えると灯油単価100円として42,900円、電気単価を22.3円にすると18,286円になります。
 計算は机上ですが前回ご紹介した実測値と大外れしていないことが分かっていただけると思います。
 今年の3月にたぶんこうなるだろうと予想してヒートポンプに替えたわけですが実測値を見てホッとしているところです。

 これから家を建てる方は是非ご自宅の熱損失量を聞いておくことをお勧めします。
Q値やUa値で教えてくれる場合もありますが、Q値は熱損失量を床面積で割った値ですし、Ua値は外気に接している面積で割った値なので住宅の温熱環境を設計している方であればすぐに教えてもらえると思います。

 わが家は日中も家族がいるので暖房期間中は連続暖房ですが、日中誰もいない家の場合は暖房を止めた方がいいのか温度を下げて基礎的な室温を保った方が効率がいいのかなど住まい手によって使い方は違うと思います。

 これまでは家は建ててあげますが、冷暖房は住まい手が選んでくださいというような雰囲気でしたが、これからは住宅においても温熱環境まで取り入れた設計手法は大事になってくると思いますし、私たち住まい手もそれを求めていいと思います。

ヒートポンプ効果

2014.01.04.11:44

 去年の3月に床暖房の熱源機を灯油ボイラーからヒートポンプに替えました。
 建築士から教わった計算方法で算出した熱損失量を元に少しは暖房費が抑えられると予想して導入しましたが実際どのくらいの効果があるのか不安もありました。201312電気料金

 12月の富山は昨年と比較して最低気温は同じ程度ですが最高気温が高い日が多く今年は暖かい師走でした。
 ヒートポンプに替えたので暖房に灯油は使わなくなりました。昨年を調べると12月に410リットル使っていたので41,000円ほど灯油代を支払っていたことになります。

 ヒートポンプは電気を使いますので昨年よりも電気料金が高くなります。
 12月の電力料金は37,700円ぐらいです。ヒートポンプを使っていなかった昨年の電気料金を目標値に設定していたのでヒートポンプ使用分がおおよそ分かるようにしてあります。

 12月は灯油代はゼロ、代わりに支払う電気料金は昨年より18,000円程度増えることになりそうです。
 室内温度は昨年よりも1度から2度程度あげていますが、それでも差し引き23,000円ほど安くなっています。
 ヒートポンプは外気温が下がると効率が落ちる傾向があり最も寒い1月後半の様子を注目しているのですが、今のところ去年の半分以下の金額で暖房出来ているようです。

 住み始めて7年半経ちますが当時は1リットル50円程度だった灯油が100円と倍増したり効率が悪く高価だったヒートポンプが高性能になり価格も下がってくるなどいろいろ変化があります。わが家では給湯は灯油ボイラーですが今の状況が続けば次の設備更新時は電気温水器に変わりそうです。

 価格が安くなったとはいえヒートポンプも電気温水器も灯油ボイラーの3倍ぐらいの費用がかかります。設備更新時に慌てないように今から暖房費が減った分を積み立てようと思います。

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