コールド・ドラフト対策

2015.10.14.10:45

窓の温度分布 コールド・ドラフトは窓などで冷やされた空気が室内に流れ込んでくる下降気流などを指します。
 室温は適温なのに足もとが寒いときはコールド・ドラフトが発生しているかもしれません
 これまでの観察や測定からコールド・ドラフト対策には窓に衝立を置くことが有効だと分かってきました。

 やってみると効果が実感できるのですが知人に話しても”ふぅ~ん”でおしまいです。
 費用対効果も高い衝立ですが今ひとつ反応が鈍いので何人かに聞いてみたところ、窓全体を覆うわけじゃ無いから冷たい空気は部屋に流れてくるという意見が多く聞かれました。
 なるほど私もコールド・ドラフトを観察するまでは同じことを考えていました。
コールド・ドラフト模式図
 しかし、測ってみると様子は少し違っていました。
 まず、窓は一様に温度が低いわけでは無く窓の上部は室温とさほど変わらない。
 窓の下に行くほど温度が低くなって最も冷たい空気が室内に流れ込んでいる。
 コールド・ドラフトは温度差があるほど強くなるので窓から流れ込んでくる下降気流の温度を上げてやることでコールド・ドラフトを軽減できることも分かってきました。

 これらのことから衝立で最も冷たい空気が部屋に流れてこないようにすることでコールド・ドラフトは緩和できると思うようになりました。
 屋外が0.3度、室温が19.5度の時の様子を模式図にしてみました。

 衝立を置かない場合7.5度の冷たい空気が部屋に下降気流として流れ込んできますが、衝立によって13.5度になっています。
 13.5度でも十分冷たい空気ですがコールド・ドラフトは温度差が小さくなると影響も小さいのですぐに室温近くになってしまい床上5㎝の温度を測っても室温とほとんど変わらなくなります。衝立を置いた窓

 コールド・ドラフトは窓だけじゃ無く階段から2階の冷たい空気が降りてくるとか玄関から冷たい空気が流れ込んでくるなどいろいろあります。
 わが家では窓にコールド・ドラフト対策をすることで室内で高さによる温度差がほとんど無く2階からの冷たい空気や玄関からの冷たい空気の流れ込みがほとんど気になりません。
 全室床暖房とか玄関ホールと居住室との境目など家の造り方に様々な工夫があることはずっと後から知りました。

 日射に期待できない富山の冬は暖房機器に頼ることになります。
 ほんの少し前までは作り手は冷暖房については断熱材は入れてあげるけど後は住まい手が機器を選んで下さいといった雰囲気でした。
 新築の家でも補助暖房として室内に大量の水蒸気を放出する石油ファンヒータを使っている家は意外に多いように思います。
 室温を上げれば窓際との温度差がさらに開いて強いコールド・ドラフトが室内に流れ込んで頭が温かいのに足は寒いことになってしまいます。

 住まい手が窓に衝立を置くことで必ず室内から寒さが取り除かれるわけではありませんが、温熱環境まで考えてある家では窓に衝立を置くだけで体感は大きく改善します。
 せっかく建てた家で寒い思いをしないためにも温熱環境まで考えてくれる建築士に家造りの相談をすることは大切なことだと思います。

一組の写真

2015.10.04.11:39

 木の家に住み始めてもうすぐ10年、木の家の住み心地ブログを書き始めてから5年になろうとしています。
 木の家については何となく良さそうだぐらいにしか捉えていなかった私が自宅を測ったり様々なことを教わったり体験したことをブログに書きながらここまで来ました。木の家

 振り返って見ると木の家は何となく良さそうだという漠然とした思いは誰かが木の家について語ったことが元になって自分でも多分そうだろうと考えていたように思います。
 今は住み始めた当初よりは木の家への理解や使い方についてちょっとは上手になっていると思います。

 木の家に興味のある方から木の家について尋ねられると様々なことを伝えたくなりますが、木の家は何となく良さそうだと捉えていた昔の私にいきなりいろんなことを言われてもきっと消化不良になると思うし、うまく伝えられないように思います。
 そんなことを象徴するような私のお気に入りの写真を2枚紹介します。

 1枚目は建築士が引渡直前に撮ってくれた写真です。
 同じ山の木を天然乾燥した色の揃った綺麗な木の家です。あれから10年経って今のわが家は新築当初の初々しさから少し落ち着きを見せてくれるようになりました。
 もう後10年ぐらいするとさらに色艶が深まって立体感が出てくるのでそれを楽しみにしています。

 2枚目の写真は去年行ってきた林業家の伐採ツアーの写真です。伐採ツアーにはこれまで何度か参加していますが行くたびに新しい発見や気がつくことがあります。2014TS伐採ツアー

 ブログでも伐採ツアー参加後に感想を書いてきました。最初の頃は木が倒れる様子を注目していましたが、林業は木を植えたり育てたりするだけじゃ無く林道を作る土木工事の要素もあることや木材は元々植物だということも伐採ツアーに参加して学びました。

 写真には木のほかに伐採するために作られた林道も写っています。
 林業家は大きな木、樹齢100年ぐらいの木を選んで伐採を見せてくれるのですが、写真をよく見ると太い木の近くに切り株が写っています。
 植林するときはもっと短い間隔で植えていきますし、切り株があると言うことは誰かがこれらの木を残すために世話をした証ということになります。

 私が家を建てる時に林業家は太い大黒柱に使える木は2,000本ぐらい伐採して10本あるかないかと話してくれたことがありました。
 今、わが家の大黒柱を見ると小さな苗が長い時間と手間をかけて製材され1%未満の中から選ばれてここに建っていると感じられます。

 2枚の写真は撮った時期も被写体も違いますが林業家と大工さん、建築士によってつながっている一組の写真です。
 私はこの写真がつながっていることに気がつくまでに10年かかりましたが、それに気がついたことがうれしいし、少しずつ子供たちにも伝えながらこの家を長く使っていこうと思います。

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