薪の必要量

2016.03.03.13:25

 薪ストーブには薪が必要です。
 私も薪ストーブの導入を考えましたが長期間にわたって安定して薪を調達する手段が無かったので薪ストーブはあきらめました。
 そもそも薪ストーブで暖房するにはどれだけの薪が必要なのか事前に分かる方法が少ないように思います。

 薪ストーブが補助暖房であれば薪が無くなっても大きな問題になりませんが、主暖房だったら無くなるのは大変困ります。
 しかも慌てて調達した薪が乾燥不足だったらストーブも傷めてしまいます。
 十分な薪を薪置き場に準備して冬を迎えることになるわけですから、事前に薪の必要量は知りたいところです。

 ところがストーブ屋さんで聞いても○○立米ぐらいとか何キロぐらいなどと量で言われたり重さで言われたりして分かりにくいし、針葉樹と広葉樹では比重が違いますから話しがややこしくなってしまいます。

 そこで薪から得られるエネルギー量から必要量を割り出してみました。
 全乾燥状態の薪からは1kgあたり20MJのエネルギーを得ることができます。
 樹種に関係なく薪1㎏には化学的エネルギーが20MJあります。
 実際に使う薪は含水率(WB)20%ぐらいなので薪を燃やす際に水分が蒸発するときにエネルギーが消費されることから取り出せるエネルギーは14MJぐらいになります。

 暖房期間中の平均外気温 5度
 室温 21度
 自然温度差 3度
 総損失熱量 300W
 温度差 21-5-3=13度

 1時間に温度差1度当たり300Wの熱が出て行く家で家全体を21度に保つためには
 300W×24時間×13度=93.6kW

 暖房期間180日だとすると
 93.6×180=16,848kWになります。
 1kW=3.6MJなので16,848×3.6=60,652MJ

 60,652MJが暖房に必要なエネルギーですから薪1㎏から得られるエネルギー量14MJで割れば薪の必要量が分かります。
 60,652÷14=4,332㎏
 暖房期間中の平均気温が5度の地域で総熱損失量300Wの家を21度に保つには薪が4.3トン必要なことが分かりました。
 薪の単価が1㎏当たり50円とすると216,000円が薪の調達費用になります。

 もっともこの計算は室温を24時間21度に保つ全室連続暖房を想定しています。
 薪ストーブをお使いの方は夜間は火を小さくしたり消している方が多いようですが、センサーによる温度管理ではないので室温が高くなる傾向があり実際の消費量は全室連続暖房で計算した量に近くなるようです。

 また、薪置き場の位置、強い風が吹いたときに薪置き場から飛んでいくゴミ、高齢になったときの薪の準備など薪ストーブのカタログには書いてないことがいろいろあります。
 薪ストーブを上手に使っている方は「私はこれが好きだから」とおっしゃいます。

 そうした方の話しには貫禄を感じますが、数百万円もかけて薪ストーブを設置したのに数年使ってこんなはずじゃ無かったにならないためにも家の温熱環境も考えてくれる建築士に相談してほしいと思います。

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