木の家は住み心地がよいと言う話はよく聞きますし実際その通りなのですが、世の中木の家ばかりではありません。
ブログを読んでくれている方に次に家を建てるとすればどんな家を建てますか?と尋ねられたことがあります。
子供たちも大きくなって自立しているので家の大きさは小さくてもいいと思いますが、同じ建築士と同じ大工さんにもう一度木の家を建ててもらうと思います。
理由は単純で木の家は人の暮らしと相性がよいこと、木の使い方を理解して木を活かす設計してくれる建築士、材料を提供してくれる林業家や建築士の意図を理解して手がきれいな仕事をしてくれる大工さんを知っているからです。
さらに私たち家族が日常を送る時間の経過と共にゆっくりと家の色艶が深まっていく天然乾燥した木の家という部分も外せません。
文章にすると大げさに思いますが、住まい手がどんな家を選ぶにしても建築士が設計し職人さんが家を建てることになります。
私は家について安心して託すことが出来る方々を知っているので次もお願いすると思います。
林業家が企画している植林・伐採ツアーで木の家で育ち独立して自分たちも木の家にしようと参加している若いお施主さんに会ったことがあります。
お話ししてみると幼いときから木の家で生活しているので余裕があるというか傷や汚れと言った個別要素の話よりも気持ちいいなどという話が多いように感じます。
自分が育った木の家をどのように表現したらいいのか分からないけど私も木の家にするというので、私が木の家は人の暮らしと相性が良いと言うと、そう!そうなのよ~と言ってくれるのがうれしいです。
相性というは何かと比較しないと分かりません。洗濯物が早く乾くとか家の中で静電気のバチッ!がないとか掃除が簡単、茶碗やコップを床に落としても割れにくいなど細かいことはいろいろあるのですが裸足が気持ちよい特徴はわかりやすいところですし、堅すぎない床は膝や腰の負担を軽減してくれます。
調湿性に関してもエアコンの力業で温度を調節しなくても私たちの体は調節をする仕組みを持っています。
家の中で人が生活すると炊事や風呂、私たちの体からも水蒸気が出ているので何もしないと湿度が高くなってしまうので換気が大切なのですが木の表面は水蒸気を吸着する速度が非常に速いので木の家では湿度が高くなりにくい傾向があります。
湿度が高くなりにくいと洗濯物は早く乾くし、体の温度調節も邪魔しにくい環境に貢献します。
換気は大切なのですが換気する機器が正常に機能するようにメンテナンスをしなくてはいけません。
吸気口がホコリで根詰まりしていたりフィルターの掃除を何年にもわたってしていないという話はよく聞きます。
換気機器をメンテナンスして機能を維持する当たり前のことが木の家では基本性能になっているので住まい手は掃除ぐらいはしますが費用がかかるメンテナンスというものがほとんどありません。
暮らしに負担が少ないことも相性がよいことに含まれているように思っています。
これから家を建てようとしている方の話を聞くと家本体や性能の話題が多くなりますが、わが家の住み心地がよいのは家本体の性能もさることながらそれを造ってくれた人の力の方が大きいように感じます。
私たち家族には住み心地がよい家とそれを造ってくれた人たち両方が財産です。