杉の色

2013.08.02.09:58

 家を建てる時、色を選ぶシーンは多いと思います。
 壁、カーテン、床やキッチン、便器の色まで決めなくてはいけません。DSC_4239_convert.jpg
 便器のシロといっても青みかかった白からアイボリーなど様々で迷うところです。

 わが家の壁はたまご色(殻の色)、真壁なので木が表しになっています。
 室内は障子と建具を除けば、たまご色と木の色と言うことになります。
 最近になって木の色って何色だろうと思うことがあります。

 家に使われる杉には様々なものがあって、富山ではタテヤマ杉が有名ですし、吉野杉、秋田杉など産地の名前がついていることが多いように思います。
 吉野杉を使いましたとか、タテヤマ杉で家を建てました。などと表現されますが色で杉を選んでいると言うよりは名前で選んでいる傾向があるように感じています。

 もちろん大壁仕様であれば柱・梁は見えなくなるので杉の色にこだわる必要はありませんが、柱・梁が見える真壁だったら色は重要だと思います。
 わが家の杉は徳島県の木頭杉が使われています。特徴は年輪が細かくて赤身が綺麗な杉を天然乾燥してあるところです。

 天然乾燥するともともと綺麗な赤身が色褪せずに長い年月をかけて色艶が深まっていくので新築時よりも今の方が家は綺麗です。
 もっとも徳島県の木頭杉であれば全てよしと言うわけでは無いらしく林業家のブランドとして出荷できるのはごく一部だそうです。

 杉の色なんてどの産地でも同じでしょ!と言われそうです。
 私は今でも建築士の構造見学会に行くことがありますが、いつも迷わずに行ったことも無い現場にたどり着くことが出来ます。
 団地であれば新築中の家は他にもありますが、間違えずにたどり着けるのは色が違うからです。
 構造見学会の時は柱や梁が外からでも見える状態が多いので特徴的な杉の色を見分けられるというわけです。

 普通に使われる柱・梁材と木頭杉は色が違うので分かりますが、似たような木を並べられたら区別するのは難しいと思います。
 同じ地区に天然乾燥された木頭杉と別の産地で天然乾燥された杉の家が新築中という場面が少ないだけで、私に杉の産地を見分けられる能力があるわけではありません。

 杉を使った木の家を選ぶ際には杉の色にも注目して欲しいと思います。
 タテヤマ杉、吉野杉、秋田杉、飫肥杉と言った名前で選ぶ方法もあれば、色の違いで選ぶ方法もあります。
 私が選んだ徳島県の木頭杉は赤身が綺麗と言われる特徴をさらに活かす天然乾燥に取組でいる林業家が提供してくれました。
 木頭杉の産地全部が天然乾燥を行っているわけでは無いと思いますが、徳島県の気候を活かした取組だと思います。

 優れた材料と知れば欲しくなります。
 ところが探す段階で大きな壁があります。
 私たちは家を建てる時、ハウスメーカーや工務店、設計事務所に家造りの相談に行きますが、そこで天然乾燥材は手に入らないとか、手に入れようとすると高くつくと言われてしまいます。
 高くつくと言われてしまうとその段階で手を引いてしまうのが現実だと思いますが、探す手間は必要ですが天然乾燥した杉の木は普通のサラリーマンでも手にすることが出来ます。

 一人や二人に手に入らないとか、高くつくと言われただけで天然乾燥をあきらめないでください。
 100年住宅とか長期優良住宅など長く家を使おうと言われていますが、長く住み続けるには家が美しいことはとても重要なことだと思います。

 天然乾燥についてプロに尋ねたアンケートで一位になるのは色艶が良いことだそうです。
 もともと赤身が綺麗な産地でありながらさらにその特徴を活かすために天然乾燥に取り組んでいる林業家の杉は普通のサラリーマンでも手が届きます。

 林業家は材料を提供してくれているし、施主も色艶の美しい杉が欲しいと望んでいても両者を繋いでくれる人がいないとうまくいきません。
 そこを助けてくれる人を見つけるのが一番大変かもしれません。


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