熱容量

2014.11.11.09:35

 熱容量から単位容積当たり蓄えられる熱量が分かります。
 ある物質の熱容量が100だからと言って100をパッと当ててすぐに全部蓄えてくれるわけではありませんし、100だけ与えたら無駄なく全部蓄えてくれるわけでもありません。
 蓄えるまでに時間はかかるしロスもあるけど100は蓄えることができるということです。

 温熱環境の話しの中には熱伝導率、熱容量といった言葉がよく出てきます。
 分かってしまえばなぁんだ!ということになるのですが、私には熱が伝わる速度と溜められる量の違いと言われてもすぐには理解できませんでした。

 熱容量のことを知るきっかけになったのはコンクリート・ブロックに温度センサーを貼り付けて一日の温度変化を測っていたときのことです。
 外壁の温度が50度を超えるお昼過ぎになってもコンクリート・ブロックは40度ぐらいです。金属屋根の表面温度は70度を超えていたので、コンクリート・ブロックには断熱効果があるんだと思いました。

 ところが日が沈んでセンサーをしまおうと思ったとき外壁や屋根の表面温度は外気温と同じ程度まで下がっているのにコンクリート・ブロックは相変わらず40度ぐらいを保っていました。
 コンクリート・ブロックは金属よりも暖まりにくくて冷めにくいことが分かります。

 暖まりにくくて冷めにくい代表格が水です。熱容量で見ても他の物質よりも大きい値を持っています。
 熱容量が大きいと言うことは多くの熱を蓄えられるわけですから深夜電力で水を温めておいて日中に暖房として使えそうだと思いましたが、水は100度以上の温度にはならないので少し熱容量が小さくても煉瓦などを使って500度以上の温度まで夜中に暖めておく蓄熱暖房機の仕組みを理解することにもつながりました。

 また、継続して温度を測っていたことで温度推移と時間を関連づけることができるようになりました。
 屋外の最低気温は日の出前が多く太陽が出ると急に気温が上昇してきます。それに併せて外壁の温度が上昇していくわけですが、熱容量が大きいコンクリート・ブロックは冷たいままで温度が上昇し出すまで時間がかかっていました。

 わが家の場合外壁面の温度変化が室内の壁に影響を与えるまで2時間ぐらいかかります。熱容量が大きい壁では時間差が大きくなります。
 夏は暖まった壁の温度を早く下げることが寝苦しさの軽減につながるわけですが、熱容量が大きいと冷めるまでの時間も長くなります。

 富山では新築住宅で土壁仕様の家はほとんど見なくなりましたが、今でも普通に土壁の新築住宅が建っている地域もあります。
 富山の冬は晴れる日が少なく熱容量の大きな土壁で日射エネルギーを蓄えることに期待できませんし、冬のことを考えて窓が小さいことから暑い時期には熱容量が大きいとなかなか冷めないので室温も下がりにくいように思います。

 逆に冬でも日射が期待できて窓を大きくできる地域では大きな熱容量を活かして冬に暖かく夏は窓を開けて室内に熱がこもらないような生活ができます。

 土壁には圧倒的な湿気容量を誇る調湿性や室内の空気を浄化する作用もありますし、木との相性が良いことから家に使われ続けているわけですが、家が建つ地域の気候風土によって土壁の捉え方は少しずつ違うのかもしれません。

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