湿度とカビ

2015.09.06.00:45

 「家の中でカビが生えますか?」と木の家に関心のある方から尋ねられることがあります。
 木の家はカビが生えにくいと言われているので木の家の住まい手に実際はどうなのか確かめたい気持ちが伝わってきます。

 住み始めて丸9年になりますが浴室を除けばカビの発生はほとんどありません。
 以前に脱衣室の窓枠角にわずかにカビが見られたことがありますが、風通しをよくした後はカビが生えなくなりました。
 木の家はカビが生えにくいというと木の家であればどのような間取りや使い方をしてもカビが生えにくいと誤解されそうなので少し説明します。

 カビが生えるには温度と水分や栄養、酸素が必要です。
 木の家でも温度と水分、栄養が揃えばカビは生えてきます。
 温度やホコリなどカビの栄養分になるものを排除することは難しいので住まい手のカビ対策は水分(湿気)対策になると思います。
 もう一つカビが生えるにはある程度の時間が必要です。

 これについてはカナダ保存研究所のMichalskiさんが相対湿度を保った環境で湿度の違いによって目に見えるカビが何日で発生するかまとめた資料があります。

 相対湿度を保った環境で調べたグラフを見ると湿度が100%の環境では2日もすれば目に見えるカビが発生します。
 また、湿度65%の環境でも1,000日程度続けばカビが発生します。
 木の家でも湿度が70%を超えることはありますが長く続かないことがカビの発生が少ない要因になっているように思います。

 さらにカビの発生には間取りや家の使い方も影響していることが分かってきました。
 細かく仕切ることで室内に温度差ができやすい間取りや室内で開放型の暖房(石油ファンヒーターなど)を使うとカビは生えやすくなります。
 逆に室内を大きく使って温度差を小さくしたり室内で発生する水蒸気を少なくすると室内で洗濯物を干してもよく乾きますし、カビの発生も目立たなくなります。

 木の家だからカビが生えないのでは無くて、木の家はカビが生える環境になりにくいので間取りや暖房方法などに注意すれば普通の生活でカビの心配をしなくても済みます。
 カビが生えないだけで住みやすい家になるわけではありませんが、木の家はカビが生えにくいというイメージだけで判断しないでカビのことも!考えてくれる建築士に相談してほしいと思います。

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コメントありがとうございます。

2015.09.06.18:48

 いつもブログを見ていただきありがとうございます。

 黒丘さんも取り入れていらっしゃる窓の外での日射遮蔽は室内から暑さを取り除く効果が実感できる方法だと思います。
 壁や屋根に断熱材が入っている最近の家は窓からの熱の侵入を抑えることで室温上昇を抑えることができるので多くの方に取り入れていただきたいと思っています。

 湿度には相対湿度や絶対湿度、カビなどの微生物は相対湿度に反応するとか、インフルエンザ・ウィルスなどは絶対湿度によって活性が違うなど調べるほどややこしくなってきます。

 普通に生活している環境では水は常に蒸発して水蒸気になり、同時に水蒸気も常に水に戻ろうとしています。
 湿度100%の状態とは蒸発する水と水に戻る凝結の速度が同じ状態ですからコップの水は減らないし洗濯物も乾きません。
 水は温度によって蒸発する速度が決まっていますが、相対湿度が下がってくると水に戻る速度が遅くなってきます。

 見かけの水が蒸発する速度 = 水が蒸発する速度 - 水が凝結する速度

 相対湿度が下がってくると水が凝結する速度が遅くなるので結果的に水が蒸発する速度が速くなってカラッした感じになりますし、さらに湿度が下がると喉や肌から水が奪われる速度が速くなることで不快に感じるようになります。
 カビなどの微生物は必要な水を得る前に蒸発して無くなってしまうと生きていくことができません。
 それが相対湿度70%とか言われているようです。

 住みやすい家とは人が生活する環境のバランスが良い家だと思っています。
 環境のバランスが良いといわれてもつかみ所が無い話ですが、木の家は設備依存を減らして長期間気候風土とのバランスが取りやすい手法なんだろうと思います。

 木の家を建てることがあったら富山の気候風土を理解した建築士に相談することをお勧めします。

 これからもよろしくお願いいたします。

No title

2015.09.06.16:05

はじめまして、いつも「羨ましい家だなぁ・・・」と思いながらブログを拝見しています。

湿度とカビ・ダニ等の単純な相関図はよく見ますが、今回のような資料は初めてです(解読できなかったけど・・・)。

新築に伴いたくさん勉強して、「最終的には湿度コントロールが肝だ!」と躍起になっていましたが、少し気が楽になりました(笑)。

諸事情によりダイワハウスで建てたのですが、定年して富山に帰ったらこちらのような家を建てたいと強く思います(資源と職人さんが残っていれば)。



家とはこうありたいと憧れながら、これからも楽しみにしています!
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