階段の板

2016.06.06.12:48

 わが家の階段は大工さんが造ってくれた手作りで、造ってくれた大工さんの名前がついています。
 踏み板、蹴込み板、ささら板も杉です。
 柱や梁、床板、野路板まで杉なので使い分ける必要が無いように思いますが、ほかの部分同様に踏み板も使い分けされています。階段材

 写真の板は厚みは同じですが年輪の間隔が違います。
 年輪は密度が高く堅い部分と密度が低く柔らかい部分が交互になっています。
 階段を何度も行き来していると踏み板の角がだんだん丸くなっていきます。
 角が丸くなると滑って危ない思いをするので、なるべく丸くならないようにしておきたいところです。

 そこで林業家は階段材として年輪が細かいものを選んで出荷し大工さんはそれを踏み板として使い分けるそうです。
 住み始めて10年になるわが家で観察すると踏み板の角はこすれて丸くなっていますがよく見ると堅い年輪のところで止まっています。

 堅い部分もやがて削れてしまうと思いますが、年輪が細かいのですぐに堅い部分が出てきます。
 年輪の目が細かい方が角が丸くなるのに時間がかかるわけです。

 また、階段は同じ場所を繰り返し踏むので角以外もだんだんこすれてきます。
 堅い部分と柔らかい部分で減り方が違うので年輪の間隔が細かいとちょうどよい滑り止めになってしっかりグリップするようになります。

 家が新しく施主も若いときはそれほど気にとめることは無いと思いますが、年をとってくると滑る階段は危なく感じます。
 階段に滑り止めをつけたり滑りにくいスリッパを履くなど対策はいろいろあると思いますが、余計なことをしなくても裸足の生活を邪魔しないわが家の階段はとても気に入っています。

 蹴込み板についてもきれいな板は部屋から見える場所に使うなど工夫されているのですが、大工さんは細かいことまで言わないので住まい手がそうしたことに気がつくまで時間がかかってしまいます。
 私も建具屋さんに「きれいな階段は最近少なくなってしまった。」と言われてはじめて気がつきました。

 設計事務所や天然乾燥、手作りの階段などと言うと高価な家のように感じるかもしれません。
 わが家を見に来られた方にこんな家は私には無理だと言われました。
 私も最初に建築士の作品を見たときはこれは俺には無理だと思ったことを正直に話すようにしています。

 建築士や林業家は「一部のお金持ちだけが建てられる木の家では意味が無い。」と言います。
 住まい手が気持ちよく健康に生活できる家として木の家には実績があり、普通のサラリーマンでも建てられますが、誰に相談するかで大きく違います。
 イメージや思い込みだけで決めないでいろいろな方に話を聞いて誰を頼るか決めてほしいと思います。

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