誤解と思い込み

2017.04.25.21:11

 木の家での生活も10年を超え住み始めた頃は初々しかった木の色も落ち着いてきました。はじめは赤身と白太の色の違いもはっきりしていましたが今はほとんど分からなくなってしまいました。

 住み始めたときに林業家がそのうち色の差は無くなりますよと言っていましたが当時はこんなくっきり分かれている色が分からなくなるなんて本当かなって思っていました。

 振り返ってみると当時の私には木の家に対して思い込みや誤解が多かったように思います。
 誤解や思い込みも木の家で日常を送りながら少しずつ減っていきました。
 今回は木の家でよく言われる話と木の家の住まい手としての感想をいくつか紹介します。椅子と杉床

 最初は、杉床は柔らかいので傷がつきやすい。
 杉の無垢材を床に使うと床が傷だらけになると言う話です。
 写真は10年近く椅子の生活をしていらっしゃる家の杉床です。(食卓に椅子がある家で撮らせてもらいました)

 見たとおり椅子の脚にクッション材などはありませんが、引きずった跡やめり込んだ跡などは見られません。
 傷が付かないように注意しながら使っているわけでもないし、7人分の椅子の床部分はみんな綺麗な状態です。
 テーブルや椅子を移動させたらこの場所に椅子があったことが分からないくらい綺麗な状態でした。

 以前に林業家が「杉床って傷つきやすいと言われるけど結構強いんだよ。」と話してくれたことがありました。
 それを聞いていてもやっぱり杉って柔らかいしぃ~ 傷ぐらいは付くだろうと思っていましたが、椅子の脚ぐらいで傷だらけになることは無いようです。

 また、杉は柔らかいので傷は付きますが、この柔らかいことが幸いして傷が目立ちにくくなります。
 堅いものを落として傷が付いた直後は床面と床板内部の色の違いがくっきり出るので目立ちます。
 ところが時間が経つと傷の角も丸みを帯びるし無垢材ですから色は同じになるので目立たなくなってしまいます。

 最初の一カ所目はきゃあーやっちゃった!と大騒ぎになるかもしれませんが、1年も経たない間に細かい傷に紛れてしまいほとんど気にならなくなってしまいます。
 無垢の杉は傷つきやすいという話は杉床の特徴の一面だけを捉えた話です。
 杉床で生活している住まい手としては床の傷などどうでも良いと思えるほど杉床の冷たくなくサラサラしている感触は気持ちが良いです。

 もう一つ、杉床(無垢材)と床暖房は相性が悪い。
 これもよく聞く話です。
 わが家では10年以上床暖房を使い続けていますが何の問題も無いし、なぜ無垢材と床暖房が相性が悪いと言われるのか不思議なくらいです。

 床暖房と言っても電気式や温水式、温水を使うタイプでも温度、面積や使い方など様々な違いがあります。
 無垢材は急激な温度変化が頻繁に起きるような使い方には向かないと思いますが、床暖房には無垢材が使えないと言うことではありません。

 むしろほどよい堅さや高い調湿効果を持つ杉床と床暖房は住まい手からみると相性が良く富山の冬の住み心地に大きく貢献してくれるので是非建築士に相談して欲しいと思います。

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